由伸巨人に“原の金言”実力至上主義で

 巨人・原辰徳特別顧問(57)が12日、客員教授を務める千葉県・勝浦市の国際武道大で講演を行い、高橋由伸監督(40)に金言を授けた。指揮官として、最も心掛けていたことを問われ「実力至上主義。そのことを貫けば、チームの輪は必ず保てる」と断言した。

 数々の栄光を手にした名将の言葉だからこそ、説得力があった。昨季まで、通算12年に及んだ監督生活。原特別顧問は常々「勝つための最善策」と繰り返し、主力でも容赦なくスタメンから外し、時には2軍降格を命ずることもあった。だが、着実に勝利を手にすることで、チーム内から不協和音が出ることはなかった。

 チームは過渡期に突入し、2年目の岡本ら若手にも注目が集まっている。原特別顧問は「当然、1年生や2年生、若い人を育てたいという気持ちはある」と、指揮官としての心情を吐露。それでも、自身は期待値を上乗せして起用するようなことはなかったとし「レギュラーや1軍は絶対実力至上主義」と、念を押すように唱えた。

 1月1日付で特別顧問に就任したが、今後も一歩引いた形で新監督をサポートしていく考え。春季キャンプを訪問する予定はないというが「高橋由伸という素晴らしい後輩に引き継ぎ、(巨人にとって)明るい2016年になると思いたい」と強く願っていた。

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