またまた内川!FS3戦すべてで決勝打

 「パCSファイナルS・第3戦、ソフトバンク3-1ロッテ」(16日、ヤフオクドーム)

 ソフトバンク・工藤監督と強い信頼関係で結ばれた主将が、またも試合を決めた。三回2死二塁。内川は、石川の外角へのカーブを左前にはじき返した。二走・明石がホームに滑り込み先制。これが決勝点となった。

 3戦全てで決勝打を放ち、11年以来となるCSのMVPを獲得。CSで2度のMVPは史上初だ。「ほっとしているのと、うれしい気持ちの半々」。笑顔の中に主将、4番の責任を果たした安堵(あんど)感がにじんだ。

 第1、2戦で連続V打を放ったため、厳しいマークにさらされた。初回2死一塁で、左手首に死球。夏前から痛め、テーピングを巻いている箇所だ。マウンド上の石川をにらみつけ、治療を受けた上で一塁へ。先制打を放った三回も、2球目の直球が胸元へ来た。打席を外して笑顔を見せたのは、「あそこで負けちゃいけないから」という闘争心の裏返しだった。

 CS直前に公言した。「自分が4番なんだという思い、結果を出すんだという気持ちを持って(戦う)」。3試合で12打数5安打4打点。得点圏に走者を置いた場面では3打数3安打。言葉通りの働きだった。

 試合後は工藤監督、チームメートの手で、胴上げされた。「また監督を胴上げしたいし、僕もまたみんなに胴上げしてもらいたい」。次は日本一を、その手でつかみ取る。

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