阿部が決めた!巨人がファイナルS進出
「セCSファーストS・第3戦、巨人3-1阪神」(12日、東京ドーム)
主砲のバットで窮地を脱した。巨人・阿部が先制犠飛を含む2打点の活躍で、阪神を撃破。CSファイナルS進出を決めた。「やはり阪神も粘り強いなと思って、最後までドキドキした」。激闘を制し、あふれ出る汗を拭った。
負ければすべてが終わる戦いで、勝負強さを発揮した。一回1死一、三塁では能見から中犠飛。六回1死一、三塁では岩田のスライダーをしぶとく右前に運んだ。「久しぶりに打席で足が震えたよ」。重圧をはね返し、G党を歓喜に導いた。
宿敵に別れを告げる白星。お立ち台に上がった阿部は、今季限りで引退する阪神の関本へ「同年代ですし、すごく思い出がたくさんあった選手。すごく寂しい」とメッセージ。原監督は三塁ベンチ前まで歩み寄り、今季限りで退任する和田監督と握手を交わした。「いろいろありがとう、御苦労さんでした」。名勝負を繰り広げた敵将に、敬意を示した。
2年契約が切れる原監督の去就は不透明のまま。球団はポストシーズンの結果を含めて判断する方針を示しており、結論はまたも持ち越しとなった。14日から始まるヤクルトとのファイナルSに向けて、原監督は「次に進むのが目的でやっていますから。思い切って行きたい」。恐れることなく、王者に立ち向かう。