ロッテ石川 新人から2年連続2桁星
「楽天1-5ロッテ」(8日、コボスタ宮城)
降りしきる雨に打たれながら、ロッテ・石川は節目の白星をつかんだ。新人王を獲得した昨季に並ぶ10勝目。新人から2年連続2桁勝利は、球団では50、51年の荒巻淳(当時毎日)以来、64年ぶり2人目の快挙だ。
「うれしいです」。石川は控えめな言葉を連発した。「この成績なんで」と、10個の勝ちよりも11個の負け数を引き合いに出した。だが半世紀以上ぶりの偉業。頼もしく成長を続ける2年目右腕を伊東監督は「今ではウチにとって涌井に続く柱」と評した。
強まる雨脚。ぬかるむ足元。集中力だけは切らさず、ひたすら腕を振りテンポを速めた。配球も工夫を凝らし、宝刀シンカーよりもスライダーの割合を増やして欺くと、一方で、五回にはペーニャをシンカーで見逃し三振。徹底して裏をかいた。前カードではCS進出を争う西武に3連敗。「カード頭だから取りに行きたかった」。昨季は希薄だった責任感が生まれている。
激しい戦いはまだ続く。「残り試合、投げる試合は全部勝つくらいの気持ちでやってほしい」。指揮官がさらなる奮起を促した。