「楽天７－１ロッテ」（２６日、コボスタ）

　顔をくしゃくしゃにして、思い切りグラブをたたいた。６年目にしてプロ初の完投勝利。本拠地で１３年７月以来の勝利を挙げ、お立ち台に上がった楽天・戸村は「いや～、最高です。そのひと言です」と声を弾ませた。

　テンポ良くロッテ打線を牛耳った。「インサイドを思い切って突けたのが良かった」とクルーズの一発による１点に封じた。無四球で、球数はわずか１０２球。今季２８回２／３を投げ、一度もカウント３ボール０ストライクにしていない。「落ち着いて投げられている」と充実感を漂わせた。

　今季チームに初完投勝利をもたらした右腕に大久保監督は「一喜一憂がなくなった。お坊ちゃんから男になった」とたたえた。昨季５試合登板の男が浮上へ欠かせない存在になった。