ソフト柳田バット折ってもタイムリー

 「オープン戦、ソフトバンク1-1広島」(21日、ヤフオク)

 力勝負なら負けない。そんな意地が詰まったような一打だった。四回2死一、三塁。ソフトバンク・柳田が、前田から先制適時打を放った。

 カウント1‐2からの4球目。147キロの直球が高めにきた。見逃せばボール球。相手からすれば空振りを狙った“つり球”に、強引にバットを出した。「グシャッ」。鈍い音とともに、バットは根元から三つに折られた。それでも力ずくで白球を中前へ運んでみせた。

 「めっちゃ詰まらされたんですけどね。(力で)運ぶことができました」

 同じ世代のマエケンとは昨季2度対戦し、三振と右越え3ラン。それでも「向こうは沢村賞投手で、こちらはレギュラーを取れるかどうかの選手」と、一目置いている。しかし柳田も世代を代表する長距離砲。力勝負で譲るわけにはいかない。

 これで今オープン戦は15打点で、トップの内川まで1点差。4本塁打はヤクルトのバレンティンと並んでトップ。「奇跡ッス。いつまでこの奇跡が続くかッスね」というが、力は確実に上がっている。

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