広島・新庄、聖地初出場初星へ打を磨く

 昨秋の中国大会で準優勝し、第86回センバツ高校野球大会(甲子園・3月21日開幕)に初出場が決定的な新庄は、打撃を磨き初勝利を目指す。中国大会では、エース左腕山岡就也投手(2年)を中心に堅守で勝利を積み重ねた。今冬は練習時間の8割を打撃練習に費やす。課題とする攻撃力をアップさせ、全国の猛者から白星を勝ち取る。

 甲高い金属音が響き渡る。雪化粧し静寂に包まれる室外とは一変し、室内練習場は熱気ムンムンだ。「全員がやる気に満ちあふれている」と中林航輝主将(2年)。初の甲子園出場が確実な新庄ナインが打撃練習に汗を流す。

 昨年の秋季広島大会で優勝。その後の中国大会では、決勝戦で岩国に敗れたが、準優勝を成し遂げた。11年と昨年、夏の県大会決勝戦で敗戦。“3度目の正直”でようやくつかみ取った甲子園行きの切符だった。

 今春を見据え、迫田守昭監督(68)は今オフのテーマに打撃力アップを掲げた。中国大会では、最速143キロ左腕の山岡を中心に安定した守備力で失点を防ぎながら、少ない好機で得点。それを守り切ることで勝利を手にしてきた。

 聖地では、これまで以上の好投手との対戦が予想される。中林主将は「中国大会までは山岡に負担をかけ過ぎていた。全国の強豪相手でも、打撃陣が今まで以上に点を取らないといけない」と勝利のカギに打撃力を挙げた。

 昨オフまでは、ランニングなど体力強化が中心だった。今冬は練習時間の8割を打撃練習に割く。グラウンドがある北広島町は豪雪地帯のため、室内でのマシン打撃と素振りが中心だ。「できることは限られるが、その中で意識を持って取り組むことが大事」と宇多村聡コーチ(27)。走者を想定し、どのような打撃をすれば得点が入るかを考え、1日500スイングのノルマを課している。

 出場が決まれば、県北地区からは初の甲子園となる。中林主将は「学校や地域、それ以外の人からの期待をすごく感じる。チームは一つになっているし、甲子園で勝ちたい」と意気込んだ。初出場初勝利を目指し、新庄ナインは黙々とバットを振り続ける。

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