ヤクルトが中田に4年5億&先発手形
ヤクルトは20日、中日からFA宣言した中田賢一投手(31)と名古屋市内のホテルで初交渉に臨んだ。席上では、小川淳司監督(56)が電話を入れ、中田本人に約10分もの間、ラブコール。指揮官による異例の“長電話”で、最大限の誠意を見せた。
食事中にもかかわらず、10分もの間、“恋人”を切々と口説いた。秋季キャンプが行われている松山市から、小川監督の“サプライズ直電”だった。
「投球も打撃も、すべてにおいて一生懸命やっている。中田君のような強い球を投げ込むパワーピッチャーは、今のヤクルトには少ない」。実直な小川監督の人柄が伝わる言葉に、中田は「最大限に評価していただいた。そういう姿を見ていただいていたと思うとうれしい」と感激の面持ちだった。
最下位から巻き返しを図りたいヤクルトにとって、是が非でも欲しい選手。先に交渉したソフトバンク、阪神とほぼ同等の4年5億円に“先発手形”、ヤクルトの伝統的なエースナンバーである背番号「17」などを提示した。さらに、用意した高級中華ディナーでは1杯3000円の「ツバメの巣の澄ましスープ」をコースに盛り込み、燕軍団としての“誠意”を見せた。交渉した新(あたらし)専務は「うちは中田選手1本で追ってきた」とあらためてホレ直した様子だった。
ソフトバンク、阪神に続き3球団の交渉を終えた中田は「11月いっぱいは考えることになると思う」と、今月中の決着をメドとした。燕の一途な思いは実るか。
【高級中華ディナーのメニュー】
冬の前菜飾り盛り
ツバメの巣の澄ましスープ
カニの玉子入りフカヒレ姿煮込み
本タラバガニの黄金焼き
十勝牛ヒレ肉と知床鶏の串焼き
オホーツク海の水餃子
野菜のおこわ
特製杏仁豆腐
エッグタルト