阪神 佐藤輝V22号「頼むぞ」村上の声かけに「気合入った」9試合ぶりアーチ 史上初巨人と同率首位ターン
「阪神1-0巨人」(26日、甲子園球場)
これが猛虎の4番や!阪神・佐藤輝明内野手(27)が六回先頭で22号先制ソロを放ち、今季初の巨人戦1-0の完封勝ちを収めた。16日・中日戦(バンテリン)以来、9試合ぶりのアーチで、前半戦を50勝40敗1分け、貯金10で終えた。巨人と同率首位での折り返しは史上初。復活を遂げた主砲が後半戦もリーグ連覇へチームを導く。
打った瞬間だった。佐藤輝は白球を見つめながら、ゆっくりと走り出す。球場360度、地鳴りのような大歓声を浴びながら、悠々とダイヤモンドを一周した。
「集中していきました。最高の結果になって良かったです」
均衡を破る一打だった。六回、ここまでゼロに抑えられていた、小笠原の甘く入った直球を一振りで仕留めた。打球はセンターバックスクリーンに突き刺さる、先制の22号ソロ。自身9試合ぶりの一発で試合を動かした。これが4番打者としての通算76本塁打目。大山を抜き、球団単独5位となった。さらに、今季の甲子園で12本塁打とし、2023年に記録した自己最多の13本に早くも王手をかけた。
同級生の力投に結果で応えた。先発の村上が好投を続ける中、打席に向かう前「頼むぞ」と声をかけられた。「本当に早く点を取ってあげたい展開だった。気合が入りました」。懸命に腕を振る右腕に大きな1点をプレゼントした。
浮き沈みも経験しながら、成長を続けている。今季は開幕からスタートダッシュに成功。高打率をキープし、本塁打も量産した。3・4月、5月と続けて月間MVPを獲得。順風満帆に見えたが、そうはうまくいかない。6月から徐々に成績を落とした。
ここ2試合も、チャンスでなかなか結果を残せず。4番に引っ張られるように、打線全体にも元気がなかった。鬱憤(うっぷん)のたまる形で、巨人に連敗。首位から陥落した。それでも「1年やっていればそういうこともある。この時期があってよかったって、最後に言えればそれでいい。ここからが大事なので」と下を向くことはなかった。
25日の敗戦後にも約30分、ベンチ裏で映像をチェック。課題を整理してから、クラブハウスに引き揚げていた。結果を受け入れ、すぐに次の戦いに備える。それが佐藤輝だ。
主砲のたたき出した1点を守り抜き、宿敵相手の3タテを阻止した。前半戦を白星で終え、巨人と同率首位に浮上した。球宴を挟み、勝負の後半戦へ「ここから、負けられない戦いが続いていくと思う」と覚悟をにじませた虎の主砲。歓喜の瞬間まで、立ち止まることなく走り続ける。
◆生え抜きでは田淵以来 阪神の1-0勝利は今季4度目。本塁打が決勝点となったのは4月26日広島戦に次ぎ2度目で、このときも佐藤輝のソロだった。巨人戦の1-0勝利は25年7月2日(甲子園)以来だが、今回のように決勝打が本塁打だったのは1リーグ時代も含め10度目。なおその本塁打を放ったのが生え抜き選手だったのは、71年7月30日(甲子園)の田淵幸一以来55年ぶり。
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