阪神・高寺 プロ初サヨナラ打!延長十一回2死二塁で中越え二塁打 藤川監督に最高の誕生日プレゼント 9連戦勝ち越し決定

 「阪神2-1DeNA」(21日、甲子園球場)

 最後にドラマが待っていた。阪神・高寺望夢内野手(23)が延長十一回2死二塁のチャンスでプロ初のサヨナラ打となる中越え二塁打を放った。藤川球児監督の46歳の誕生日を白星で飾り、9連戦の勝ち越しも決定。チームは巨人との同率首位をキープした。

 伸びろ、越えてくれ。打った高寺、ベンチのナイン、そして藤川監督の思いが届いた。時刻は午後10時を回り、鳴り物応援ができなくなっても大歓声が響く。「わあ!サヨナラだ!と思って」。プロ初のサヨナラ打。歓喜のウオーターシャワーの中心には23歳の若虎がいた。“藤川チルドレン”が指揮官の誕生日を彩った。

 同点の延長十一回。サヨナラ勝利を信じて、黄色に染まったスタンドからの熱気はプンプンと漂っていた。1死一塁から坂本が犠打成功。「僕でチャンスが来ると思ってたんで。本当に決めようと思って、打席に入りました」。1ボールから宮城のカーブを迷わず振り抜き、白球は中堅の頭を越えた。

 この日は藤川監督の46歳の誕生日。「いいプレゼントを贈れたので良かったです」。昨年から2年連続で春季キャンプのMVPに選出された。岡田政権下では1軍で一度も出番がなかったが、昨季は背番号と同じ67試合に出場。今季はすでに77試合で起用されている。昨年は凡ミスで「お子ちゃま」と厳しい指摘も受けたが、また一つ大人の階段を上がった。

 藤川監督へ、一つの恩返しができた。昨年はプロ初本塁打のお祝いで財布と革靴をプレゼントされた。革靴は移動中の愛用品だ。シーズン中でも声をかけてくれる。20日の練習後には選手通路で記者から取材を受けていると、「ついに、おつきができたか」と笑顔で話しかけられていた。「一番は勝てたことが良かったです」と最高の贈り物を届けた。

 お立ち台の受け答えも「今日は比較的、普通にしゃべれていた」と自己採点は合格。前回はヒーローがもらえるトラッキー人形と寝るという謎の宣言をしたが、「飾る用でもらいました」と2体目をゲットした。勝利の記念球は「実家に持っていきます」と親孝行な一面もある。選手としてだけではなく、人としても着実に成長している。

 負ければ3日以来の連敗だったが、しっかりと阻止した。巨人も勝って首位タイは変わらず。前半戦は残り4試合となった。「どこで出ても、自分のやるべきことをやって結果にこだわってやれれば」。内外野を守れて、スタメンでも途中出場でも任せられる。頼りになる男になってきた。

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