阪神 開幕ダッシュの立役者“大谷マシン”「トラジェクトアーク」前倒し導入 本物さながらの投球体感
阪神が4月上旬以降に導入予定だった打撃練習マシン「トラジェクトアーク」を、開幕前の3月下旬に甲子園の室内練習場に設置していたことが6日、分かった。高機能の投球マシンで、投手の等身大の映像が映し出され、球種や回転数などのデータを入力すれば本物に近い投球を体感できる。米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手(31)が使用していることでも知られる。2008年以来18年ぶりの開幕3カード連続勝ち越しの裏には秘密兵器の効果もあった。
阪神は開幕3カード連続で勝ち越しと、絶好のスタートダッシュを切った。この9試合、先発だけでも初対戦は5人。シーズン序盤は初物への攻略が鍵を握るが、陰の立役者となっていたのが「トラジェクトアーク」だった。
昨年12月、4月上旬以降をめどに2台が導入されると判明。これが前倒しされて、3月下旬の開幕前に1台が甲子園球場の室内練習場に設置された。3年間1億円でのリース契約と高額だが、すでに効果として表れている。坂本は「イメージがつくから、個人的にはめちゃくちゃいいと思う」と歓迎した。
「トラジェクトアーク」はデータを入力すれば前面のモニターに投手の等身大映像が映し出され、本物さながらのピッチングが体感できる。複数の選手は3月31日から4月2日の京セラドーム3連戦でも、甲子園に寄って同機器で目慣らしをしてから球場入り。坂本が「試合の日に1打席、2打席見てから打席に立てば初見じゃなくなる」と言うように、初対戦という概念がなくなった。
実際に坂本は巨人のドラフト1位・竹丸(鷺宮製作所)、広島のターノックと初顔合わせで安打を記録。「初対戦の投手の軌道が初見じゃなくなるというのは、すごく大きいこと。反応しやすくなるし、見ていないボールのことを考えなくて済む。そういう意味では打席でやることがシンプルになるから、すごくいいと思う」。すでに愛用者の一人になっている。
近日中にファームのSGLにも設置予定。NPBではソフトバンクや楽天、巨人、ロッテも導入している。MLBでも多くの球団が使用していて、ドジャースの大谷もルーティンの一つとして練習に取り入れている。
チームは7日から本拠地・甲子園で今季初の3連戦を戦う。相手は首位のヤクルト。初戦の相手先発は何度も対戦のある小川だが、中継ぎにはキハダやリランソと新戦力もそろっている。
今後も未知の敵を丸裸にするため、強力な武器になることは確実。悲願の連覇へ向け、最新機器も選手たちを後押ししている。「僕の場合はめちゃくちゃ役に立っているし、効果はかなりあると思う」と坂本。再び頂点へ立つため、虎の秘密兵器は欠かせない存在となりそうだ。
◆阪神は今季、相手の先発投手と初顔合わせだった試合で3勝2敗。相手投手の防御率は4.13で、昨季までに対戦経験のある4投手の2.25から2点近くも悪化させることに成功している。開幕戦こそ新人の巨人竹丸に初登板勝利を許したが、3戦目に同じくルーキー山城から5点を奪い、三回途中KO。プロの厳しさを教えた。
