阪神に大型連勝後の反動はあるのか?43年前は8連敗 中田良弘氏「今の投手陣は質量ともに豊富」
「阪神3-6ヤクルト」(11日、甲子園球場)
阪神が本拠地でヤクルトに敗れ、連勝が11で止まった。誤算は村上の大乱調。二回に内山の満塁本塁打など7連打を浴びて6失点。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏(66)は「村上はボールにキレがなくなっているのが心配材料」と語り、投手陣にとっての“最大の敵”は暑さだと指摘した。
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村上はよほどボールにキレがなかったんだろうね。内山の満塁本塁打は内角の速い球だったが、詰まらせることができていなかった。
二回は2死走者なしからの大量失点だけに、一、三塁からのランバートの打球を処理し損なったのが痛かった。後方への高いバウンドにジャンプのタイミングが合わなかったのかな。結果的にこれが響いたね。
(ヤクルトは二回一死後、中前打で出塁した伊藤が二盗失敗。その後、古賀、武岡の連打で一、三塁としたあとランバートが投手への適時内野安打。一、二塁から岩田が左前適時打、太田が右前打を放ち、最後は内山の左越え満塁本塁打で一気に6点を奪った)
予想外とはいえ、開幕からずっとローテーションを守って投げてきた村上だ。こういう日もあるだろう。
ヤクルト打線は小粒に見えるが、しぶとく芯で捉えてくるだけに、逆に投げにくかったのか。ちょこちょこ打たれるのは嫌なものだ。
ただこの暑さでもあるし、ボールにキレがなくなっているとすれば、少し心配材料ではある。
阪神は屋外球場をホームグラウンドにしていることもあり、この先、投手交代のタイミングには、これまで以上に神経を使うことになるかもしれない。
継投が早くなると、さらにリリーフ陣の負担が増す。チームの調子がいいと、完投を除けば勝ちパターンの連続になる。11連勝したのはいいが、それだけリリーバーのスタミナを削っているとも言えるからね。うれしい悲鳴ではあるけど。
(1982年、安藤統男氏は新人監督として球団初の11連勝を記録。今年、藤川監督もその記録に並んだ。だが、82年はその後しばらくして投壊状態に陥り、8連敗を経験している)
大型連勝のあとに“反動”はつきものだが、幸い今の阪神投手陣は質量ともに豊富だからね。2軍にもたくさんいい投手がいる。暑さを敵に回してそれらの投手をどう起用していくか。このベンチの“さばき”にも注目したい。
それよりも気になるのはここまで“主戦捕手”として投手陣をうまくリードしている坂本だ。捕手は頭を使ううえに立ったり座ったり。体力勝負にもなってくる夏場。梅野らが控えているとはいえ、バテなければいいんだけどね。
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