村上でも阪神連敗止められず “魔の四回”四球から3失点 「先制点を取ってくれたのに」遠い交流戦白星
「楽天3-2阪神」(13日、楽天モバイルパーク)
目には見えない空気に戸惑うように、阪神・村上頌樹投手(26)はマウンドから天を仰いだ。高い制球力を誇る右腕が先頭四球から、3本の安打を集中され3失点。エースでも流れを止めることができなかった。6回を投げ5安打3失点で2敗目。粘りの投球も“魔の四回”が全てだった。
「先頭の四球じゃないですか」。試合後、厳しい表情を崩さなかった。悔やんだのは四回、先頭・浅村に対しての投球。ファウルで粘られフルカウントからの8球目、内角高めの149キロがわずかにゾーンを外れた。勝負を、勝敗を分けた1球。ここから悪夢が始まった。
1死後、渡辺佳、宗山の連打で満塁。続く辰己の左犠飛で1点を失うと、さらに2死二、三塁から武藤に一塁線を破られた。2点適時三塁打でこの回3点を失い、7戦連続で記録していたハイクオリティー・スタート(7回以上、自責2以下)も止まった。3連敗中で迎えた一戦。エースは自責の言葉を繰り返した。
「そこ(連敗)は関係ない。自分は自分の試合だったので。投げきれなかった。無駄な四球から始まったので、そこはダメだったなと思います」
交流戦通算9試合の登板で1勝4敗、防御率2・88。23年5月30日・西武戦を最後に7戦4敗と、なぜか白星が遠い。「みんなが先制点を取ってくれたのに逆転を許して悔しいです」と村上。チームの勝敗を背負うエースの宿命。リベンジの思いを胸に秘めた。
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