阪神「モーチョ」ヘルナンデス 一塁から激走必死生還にベンチ大盛り上がり 藤川監督もニッコリ

 「広島0-2阪神」(31日、マツダスタジアム)

 大きな体を揺らしながら、一生懸命に本塁へ突き進んだ。激走のラモン・ヘルナンデス内野手が、均衡を破る先制ホームイン。腕を全力で振り、足を前へ前へと出していく。その姿に阪神ベンチでは藤川監督と藤本総合コーチも笑みがこぼれ、チーム全体が盛り上がった。

 「自分が打席に立っている時も、みんなが打点になるようにと思って走ってくれているからね。自分もランナーになった時は、そういう気持ちでいつもいるよ。点になって良かったね」

 陰の立役者が暴れたのは五回1死。床田に追い込まれながら、必死に食らい付いた。チェンジアップをバットの先に当てて、右前へのポテンヒット。「かなりいいピッチングをしていたから、何とか塁に出られたらと思っていたよ」。これがチーム初安打。お手上げムードが変わった。

 2死一塁から木浪が左中間に強烈な一打を放った。二塁手前で打球が抜けるのを確認すると、一気に加速。田中内野守備走塁コーチが腕をグルグルと回すのを信じて、最後の直線へと向かった。疲労感どころか、充実感たっぷりにゴールイン。「今のところはしっかりとできているね」と走塁への意識も高い。ベンチ前ではナインから笑顔で祝福された。

 勤勉な助っ人。春季キャンプでは選手も裏方も驚くほど、練習熱心だった。2軍に落ちても手を抜くどころか、ムードメーカーとなった。すでに日本にもなじみ、箸の使い方も上手。焼き肉に行けば、網の上のカルビを自分でつかんでタレに浸した。「オイシイ。オイシイ」と日本語の上達も早い。締めにはチーズ乗せ石焼きビビンバを頼むほど、お米も大好きだ。

 これで6試合連続での先発出場。まだ豪快な一発はないが、守備と走塁での貢献度も高い。「結果につながって良かった。しっかりと続けていくよ」。愛称は「モーチョ」。もうチームに欠かせない選手になっている。

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