先制V打の阪神・木浪「モーチョも頑張って走った」 藤川監督は絶賛止まらず「どこから点数が入るか分からない」

 「広島0-2阪神」(31日、マツダスタジアム)

 鋭く左中間に飛んだ白球が、木浪聖也内野手の気持ち分だけ速く転がった。「いけ、いけー!!」の絶叫とともに、短く刈られた芝を走ってフェンスまで到達。二塁ベース前で再加速したヘルナンデスが、激走で一気にホームを駆け抜けた。投手戦の均衡を破った阪神先制V打。まずは仲間への感謝を述べた。

 「モーチョ(ヘルナンデス)も頑張って走ってくれたし、大竹にも先制点を取ってあげたいという気持ちがあった」

 0-0で迎えた五回だ。2死一塁で迎えた打席。「待ち球とかではないが、思いっきりいった」と1ストライクからの2球目、積極スイングで勝負を仕掛けた。

 試合後、藤川監督が「素晴らしいヒットでした」と絶賛。打席の姿勢を評価した。その上で投手側の心情を推察。「床田投手にしても、まさかあそこから1点、ということは思っていなかったでしょう」と、1点以上の精神的なダメージがあったのではと解説した。賛辞は止まらず「どこから点数が入るか分からない」と猛虎打線を誇った。

 4月19日・広島戦(甲子園)の3失策から、5月上旬はベンチスタートが多く出場機会を減らした。小幡の故障離脱もあって再び遊撃に定着し、攻守で価値ある活躍を続けている。「変わらず勝つことを第一に、全員で戦っていきたい」と木浪。143試合の長丁場に心はブレない。6月も勝利を求めて戦うだけだ。

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