阪神・藤川監督“令和の牛若丸”育てる 吉田義男氏と突然の別れから一夜明け決意 「あなたならできる」背中押された

 「令和の牛若丸」育成を目指す藤川監督
 阪神OB総会に出席し、グラスを手に乾杯する(左から)藤川監督、吉田義男さん、岡田彰布顧問=24年11月
 昭和の牛若丸といわれた吉田義男さんの華麗なフィールディング
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 阪神・藤川球児監督(44)が5日、沖縄県内のチーム宿舎で3日に逝去した球団OBの吉田義男氏を悼み、“牛若丸魂”の継承を誓った。宜野座キャンプではレギュラーを争う木浪、小幡をはじめ、山田、高寺ら若手有望株の遊撃手がひしめく。“令和の牛若丸”を育て上げ、名遊撃手の系譜を紡いでいく。

 突然の訃報から一夜明け、藤川監督は神妙な表情で口を開いた。「(昨年末の)OB会でお会いした時に、『今後ともご指導よろしくお願いします』と言えたシーンがあったんですけど…、それがかなわずと言いますか、残念ということが一番です」。今年は球団創設90周年で、レジェンドデーなどイベントが盛りだくさん。甲子園での再会を心待ちにしていただけに無念さがにじんだ。

 悲しみに暮れる中、牛若丸からもらった激励の言葉を思い返した。最後に会った昨年11月のOB総会。監督経験者をはじめ、そうそうたる球団OBから「阪神の監督は大変」と言われる中、吉田氏は前向きな言葉で背中を押してくれたという。

 「あなたならできる。真摯(しんし)に立ち向かってくれるだろうから、ぜひ頑張ってください」

 藤川監督は奮い立つと同時に、猛虎魂継承の決意を新たにした。「タイガースの血は僕に宿っていると信じて、みんなを引き連れて頑張っていきたい」。さらに、次代を担う“令和の牛若丸”の育成にも使命感を燃やす。

 「牛若丸と言われた選手ですから。同じポジションのプレーヤーには、木浪、小幡を含めてたくさんの選手がいる。もしかしたら新たな選手が出てくるかもしれない」

 今キャンプでは木浪と小幡が激しい遊撃争いに火花を散らしている。次代を担う高卒5年目・高寺、同2年目・山田も宜野座でハツラツとしたプレーでアピール中だ。

 「(牛若丸魂を)選手に宿し、戦ってもらえるように、僕はそういう目で見たいし、そういう姿勢が見られるんじゃないかなって。抜群の安定感と、跳びはねるようなショートの選手を重ねて見たいなと思います」

 藤田平、鳥谷敬ら名遊撃手が猛虎の歴史を彩ってきた。リーグ優勝、日本一の報告はもちろん、天国の牛若丸があっと驚くような名手を育て上げる。

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