阪神・岡田監督 セ混戦脱出へもっと打て!貯金増には得点必至「先発に1割台3人もおったらあかん」
首位の阪神は6日、広島戦(甲子園)が天候不良のため中止となった。岡田彰布監督(66)はここまでの戦いを「つぶし合い」と表現。混戦を抜け出すために「どんだけ点を取れるかやろうな」と打線の奮起に期待した。
どんよりとした空を、岡田監督は心配そうに見上げた。試合前、室内練習場へ向かう途中にドアの隙間から顔をのぞかせた時には曇り空だったが、ほどなく雨が落ちてきた。指揮官の不安は現実のものとなり、午後3時50分に中止が発表された。ちょうど1週間前の4月29日・広島戦(マツダ)以来、今季2度目の雨天中止となった。「予報悪いからな、今日な。しょうがないよ」。あきらめたようにつぶやいた。
広島、巨人との敵地5連戦を2勝2敗1分けで乗り切って本拠地の甲子園に戻った。2位・巨人、DeNAに2・5差をつけて首位に立つが、最下位・ヤクルトまで4差にひしめく大混戦となっている。
「混戦て言うよりも『つぶし合い』やろ。どこも3連勝できひんからな、やっぱり。『つぶし合い』やんなあ。みんな2勝1敗、1勝2敗やから、なかなか差が縮まらん言うか、そら貯金も増えへんし、その分あんまり借金もいけへんみたいな、そういう感覚やで」
指揮官の言葉通り、カード3連勝を挙げたのは阪神、巨人、中日、ヤクルトが一度ずつ。DeNA、広島は一度もない。
「つぶし合い」を抜け出すためには「どんだけ点を取れるかやろうな」と打線の奮起に期待した。チーム総得点102はヤクルトに次いでリーグ2位だが、4月に10試合連続2得点以下を記録するなど投手陣を援護できなかった試合も多い。
「そら(打率)1割台がおったらあかんわな。(先発)9人のうち3人1割台やもん、ピッチャー入れたら。やっぱりなかなか(打線が)つながらんよ、数字的にもな」と嘆きは止まらない。
得点を重ねることで「先発(投手)もなあ、今までよりは1イニング、2イニング投げられるし、そら楽に投げられるわけやから」と先発陣への波及効果も期待する。
好調を維持する投手陣に打線がかみ合えば、実力伯仲のペナントで一気に優位に立てる。仕切り直しとなる一戦。聖地で打ち勝ち、首位の足固めとする。