「ＳＭＢＣ日本シリーズ２０２３、オリックス・バファローズ５－１阪神タイガース」（４日、京セラドーム大阪）

　クールな助っ人も大一番で興奮を抑えきれず、感情をさらけだした。阪神のシェルドン・ノイジー外野手（２８）が山本から先制アーチ。「真っすぐに振り負けないように強い打球を意識して、振り抜きました」。右翼ポール際のスタンドギリギリに白球が飛び込んだのを一塁ベース付近で確認すると、右手を突き上げ喜びを爆発させた。

　二回１死で迎えた打席。高めに来た初球のツーシームを捉えた。チームの今シリーズ初本塁打で、８５年のバース以来となる球団助っ人による日本シリーズアーチ。「大事な一戦で先に得点が欲しいと思っていたし、チームに貢献することができてうれしいね」と胸を張った。

　米・アスレチックス時代の１９年、ワイルドカードで内野手登録されていたが出番はなかった。「あっちで言ったらワールドシリーズ、こっちで言ったら日本シリーズ。ファンと選手が一体となって向かっていくという、すごい雰囲気があると思います」。母国では立つことがかなわなかった最高峰の舞台で、輝かしい一撃を刻んだ。

　助っ人弾を呼び水に山本攻略といきたかったが、追加点は奪えなかった。「何があったとしてもチームのために勝利に貢献できるように、明日はプレーしたい」。日本一へ悔いを残さないよう、最後まで力強くバットを振る。

　◆バース以来！球団助っ人日本Ｓ弾！！　球団外国人選手の日本シリーズ本塁打は、１９８５年第３戦でのバース以来、史上２人目。また、球団本塁打は今シリーズ第５戦まで１４試合連続出ていなかったため、今回のノイジーの一発が０３年第７戦の九回に記録された広沢以来、１５試合ぶりのアーチだった。