岡田阪神 連勝ストップ球団新月間20勝ならずも「いや、そら負けるよ(笑)」 6月再神撃へ 

 8回、代打を告げにベンチを出る岡田監督
 完封負けを喫してベンチで肩を落とす佐藤輝(右端下)ら阪神ナイン(撮影・堀内翔) 
 7回、4失点で降板した西勇(左)の向こうで厳しい表情を見せる岡田監督(撮影・西岡正)
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 「西武4-0阪神」(31日、ベルーナドーム)

 快進撃の5月が終わった。阪神は再三の好機を生かせず、今季4度目の完封負け。連勝は9でストップした。球団新記録となる月間20勝を逃したが、この1カ月は19勝5敗、貯金14と大きく勝ち越した。岡田彰布監督(65)の「出来過ぎやと思うよ」という言葉がすべてだろう。月が替わって6月。歩みを止めることなく、再進撃するのみだ。

 敵地・所沢でついに進撃の虎が止まった。10連勝、月間20勝はならず。黒星は5月19日・広島戦(甲子園)以来、実に12日ぶりだ。久々に黒星を喫した試合後の岡田監督は苦笑いだった。

 「いや、そら負けるよ(笑)。まあ、誰かが1本打って、どっかで出たら言うても、ゲームやからなあ。まあ出んかったらこういう展開になるわなあ」

 チャンスは作った。初回は1番・近本が二塁打で出塁。前夜に続いて一気呵成(かせい)ムードが漂ったが、2番・中野のライナーは三塁・マキノンの正面に。「右打ちやってたけど外ばっかりやったから普通に打てにしたんよ。あの当たりはもう結果論やわ」。

 二回以外も塁上をにぎわせた。ただ西武のブルペンデーに苦戦。先発の技巧派・本田に四回まで無得点に抑えられ、2番手以降の森脇、ティノコ、平井、佐藤隼、増田とタイプの違う投手からあと一本が出ない。「すぐバッターボックスの中で対応はなかなか難しいわな」。今季4度目の完封負けを岡田監督は潔く受け止めた。

 最後に敗れたとはいえ、5月は19勝5敗の快進撃だった。貯金17まで積み上げ、2位・DeNA戦と6ゲーム差を付ける。「そら出来過ぎやと思うよ」。想像以上の結果に将のタクトも幅が広がる。

 「(勝率)5割いったりきたりする展開やったら、思い切った選手の起用もできひんと思うけどなあ。そら前川も上げてないよ」

 交流戦の開幕と同時に高卒2年目・前川を2試合連続でスタメン起用。不調のエース・青柳だけでなく、主力の原口、糸原に再調整期間を設けられているのもチームに余裕があるからこそだ。虎は12球団唯一、3連敗がない。連敗阻止への意気込みを問われると、余裕の笑みを浮かべた。

 「2回まで負けられるやろう。まだ猶予がある。でもまあ、明日勝たなあかんわな」

 この夜も右翼席は虎党で埋まり、まるでホーム球場のような雰囲気だった。前回7連勝がストップした翌日から9連勝しただけに、今回も…。6月も再進撃の予感が高まる。

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