【狩野恵輔氏の眼】阪神・佐藤輝が打撃と走塁で見せた高い集中力
「阪神8-7中日」(3日、甲子園球場)
阪神が最大6点差を逆転してサヨナラ勝利を収めた。デイリースポーツ評論家・狩野恵輔氏(40)は、1点を追う九回に佐藤輝明内野手(24)が見せたチーム打撃と好走塁に注目。若き主砲が示した「集中力の高さ」を高く評価した。
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6点差をひっくり返した今日のサヨナラ勝ちは大きい。リリーフ陣、サヨナラ打を放った木浪、4安打の大山らの活躍も大きかった中で、佐藤輝が見せた集中力の高さも1つのポイントだった。
去年までの佐藤輝は、調子が悪い時は雰囲気やプレーにも出てしまっていた。今日も一日、姿を見ていたが今年は練習から今までとは違うように見える。
象徴するプレーが1点を追う九回にあった。無死二塁は引っ張りにいって進塁打となる二ゴロを放った。状況を考え、何をしなければいけないか分かっている打撃に見えた。
二ゴロが適時失策となって出塁すると、代打・原口の左前打で二塁ベースを踏んだ後、左翼・大島が打球をはじいた瞬間に加速して三塁を陥れた。打球から目を切らず、ずっと集中しているからこそできる走塁だった。
今季は開幕直後は苦しんだが、大山のように一喜一憂せず、シーズンをトータルで見て立て直そうとしているのだろう。だから、一つ一つのプレーに集中力を感じる。
打撃は初本塁打を放ってから完全に良くなっている。悪い時は当てるような打撃をする傾向があるが、今は直球に振り負けていない。このまま走攻守で高い集中力を保ってもらいたい。
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