阪神・中野 大敗に一矢「1点でも」 42イニングぶり適時打&守備では森下と神中継

 8回、適時打を放つ中野(撮影・高部洋祐)
 4回、坂本の右飛を処理した森下の送球を受け、素早く三塁に送球する中野
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 「巨人7-1阪神」(11日、東京ドーム)

 このままスコアボードに「0」を並べ続けるわけにはいかない。苦境を好転させるために、阪神・中野は打席の中で打つべき球を待った。速球に狙いを定め、はじき返した一振り。チームにとって42イニングぶりの適時打だ。

 「(高梨が)真っすぐ系かスライダー系のどっちかなので、速いボールを狙いにいった。そこを仕留められたので良かった」

 3点を追う八回1死一、三塁。2番手の変則左腕・高梨に対し、カウント2-2から真ん中に入った144キロ速球を振り抜く。鋭い打球を中前へ運ぶと、チームに17イニングぶりに得点が生まれた。

 4日・広島戦で九回に大山が決勝打を放って以降、チームは4試合適時打がない状況だった。「0点で行くよりは1点でも入った方がチーム的にも少し変わるかなとは思う」と話したが、「チームが勝てないと意味がないと思っているので」と、敗戦した悔しさをにじませた。

 守備でもチームを鼓舞する好プレーがあった。1点ビハインドの四回無死二塁。坂本の飛球を右翼・森下が捕球すると、二走・中田翔がタッチアップを試みた。中野は森下の素早い送球をカットし、三塁・佐藤輝へ力強いボールを投じた。三塁タッチアウトとし、「キャンプからやってきたつなぎ(中継プレー)がしっかりできたのかなと思う」と振り返った。

 今季初の伝統の一戦は大敗で落としたが、連敗は避けたい。中野は気持ちを切り替えた。「明日のピッチャーにもしっかり合わせられるように、これから準備していきたいと思います」。2試合連続のマルチ安打と打撃は好調。得点力不足の打線の流れを変えるためには、2番・中野の攻撃力が必要だ。

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