岡田阪神 起爆プレーで勢いを バックスクリーン3連発級が出れば「終わったときにアレ」
阪神は31日、京セラドームでDeNAとの開幕戦に臨む。岡田彰布監督(65)は30日、同球場での全体練習後に取材に応じ、開幕ダッシュへ若いチームを勢いづかせるサプライズを求めた。例に挙げたのが2008年の赤星、平野のダブルスチールと、1985年のバース、掛布、岡田のバックスクリーン3連発。伸びしろいっぱいのチームをまとめ上げ、18年ぶりの“アレ”へ向かって、いよいよ岡田阪神が走り出す。
久々に味わう緊張感が心地いい。開幕戦を「143分の1」と捉えても、やはり特別な一戦だ。岡田監督は胸の高鳴りを抑えるように声を弾ませた。
「そら楽しみの方が強いよ。不安は毎試合のことやからなあ。楽しみの方が大きいよ」
開幕ダッシュへ、若いチームを勢いづかせるようなサプライズを求める。例に挙げたのが08年、横浜との開幕3戦目(京セラ)の四回2死一、二塁から赤星、平野が成功させたダブルスチールだ。
「ノーサインよ」
将も驚くビッグプレーからチームは活気づき、その後の快進撃につながったという。思い返せば日本一に輝いた85年、バース、掛布、岡田による伝説のバックスクリーン3連発も開幕4試合目の巨人戦(甲子園)だった。
「そういうプレーによって他の若い選手も引っ張られて力をつけて自信つけるとかな。ゲームが始まってからじゃないと分かれへん。それが野球やんか」
開幕を迎える心境も新鮮だ。前回は経験豊富な選手がそろう「勝てるチーム」。今回は大山、佐藤輝、中野のコンバートを断行し、開幕スタメンにはルーキー・森下、高卒5年目・小幡ら若手が名前を連ねる。伸びしろいっぱいのチームを率いる喜びが、将のまなざしを温かくさせる。
「どこかで早くヒット打ったり、守備でもいいプレーして自信付けて、それが1年間、どれくらい伸びていくかというか。楽しみの方が勝ち負けよりも大きいよな。一つ二つ負けてもかまへんよ。それを取り返せる力が付いてくれたらええだけの話やからな」
まだまだ完成されたチームではない。ただ、試合を重ねるごとに強くなっていく手応えがある。どんなシーズンにしたいか。インタビュアーから問われると自信満々に言った。
「どんなシーズンって、終わった時にアレになってるように、それだけですね」
虎将として15年ぶりに迎えるシーズンがいよいよ始まる。若い選手と一緒になって、頂点を目指す。
◆08年横浜戦・平野&赤星の重盗 横浜との開幕カード3戦目の3月30日、3-0の四回2死一、二塁で一走・平野と二走・赤星が重盗。2死二、三塁として新井の2点適時打を呼んだ。試合は7-0で開幕3連勝。
◆阪神・85年のバックスクリーン3連発 開幕4戦目の4月17日巨人②戦(甲子園)、1-3の七回裏2死一、二塁。3番・バースが槙原から逆転の1号3ラン。4番・掛布も中越え2号ソロ、5番・岡田もシーズン初アーチ。試合は6-5で阪神の勝利。この試合が起爆剤となり、阪神は初の日本一へと突き進んだ。
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