近本 阪神野手最高年俸1億7000万円で5年目へ 打撃道極めシーズン200安打狙う
阪神・近本光司外野手(28)が7日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、2000万増でチーム野手の最高年俸となる1億7000万円でサインした。球団史上で日本選手初のシーズン200安打を目標に掲げ、“打撃道”を極めていく考えを明かした。5年目の来季、さらなる進化を遂げてチームを支える。(金額は推定)
時折笑顔を交ぜながらも、発する言葉には並々ならぬ覚悟が秘められていた。飽くなき向上心が近本を熱くする。今季の成績には一切満足していない。「もっと自分を伸ばさないといけない」。自らが求める“打撃道”を極めていく。
今季は132試合の出場でリーグ6位の打率・293、3本塁打、34打点。5~7月には球団タイ記録となる30試合連続安打をマークした。ただ、記録を続けていく中で、持ち味でもある固め打ちができていなかったことを問題視。1年目から目標としていた1日1安打が続くよりも、内容に納得できなかった。
「イメージしたヒットや、狙ったヒットがすごく多かった。結果を見れば続いているけど、その中で成長させる幅って結構狭い」。結果を求めるあまり、打席で「試す」ことができなかったという。
今季は3番を打つことが多かったが、岡田監督の方針で来季は1番に戻る予定。掲げるテーマは「創り上げる」。「今年は自分がイメージしたヒットを打ったりして、あんまり楽しくなかった」と振り返る。「理想と違うプレーがどれだけ出てくるのか。自分の中にないプレーが出た時の方がすごい面白い。投手、捕手との対戦を楽しみながら、そのプレーを1個でも2個でも増やしていけたら。投手と対戦する中で自分自身を創り上げていきたい」。打者として新たな“幅”を求めながら打撃を極めていく。その中で、球団の日本選手で史上初のシーズン200安打を狙う。
来年3月に開催されるWBCの日本代表候補にも挙がるが、「自分自身を客観的に見たときに、やっぱり自分はまだまだだなあって思う。WBC、侍ジャパンに対しての思いとか、日の丸を背負うとか、全然考えられない」と気を引き締める。
一方で新体制で18年ぶりのリーグ優勝を目指す来季は心待ちにした。「すごく選手としても楽しみな部分もありますし、どういう野球をするんだろう、どういう選手が出てくるんだろうとすごく思う」。岡田阪神の中心に立ち、チームを悲願の頂点へと導く。
◆入団5年目も野手最高年俸 近本は球団の入団5年目野手最高年俸。プロ4年目だった22年の1億5000万円に続き、プロ5年目となる23年の1億7000万円でも、05年・赤星憲広の1億3000万円を上回る入団5年目野手最高額となった。投手では藤浪が4年目の16年に1億7000万円で更改。また、近本は梅野の1億6000万円を上回り、チーム日本人野手最高年俸。
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