阪神・佐藤輝「積極的に」下克上Vやってやる 「ここから優勝すれば本当のドラマ」
阪神・佐藤輝明内野手(23)が7日、3位からの下克上V実現へ、「チャレンジャー」精神を持って挑む覚悟を示した。自身にとってCS初体験だった昨季は、ファーストSで巨人に甲子園で2連敗して敗退。短期決戦の難しさを知った。今回は敵地・横浜スタジアムに乗り込んでDeNA戦。積極果敢に攻撃し、鬼門からの大番狂わせを狙う。
決戦前日。負けられないCSへ、佐藤輝が黙々と甲子園室内でバットを振り込んだ。打撃練習での鋭いライナー性の打球、乾いた打球音が順調な調整ぶりを物語る。「良い調整ができた。あとは本番をやるだけ」。身も心も戦闘態勢は整った。
「挑戦者、チャレンジャーなんで。守るものもないんで、しっかり積極的に行きたいと思います」
苦い記憶が残った昨季の経験を生かす。レギュラーシーズン2位で臨んだ21年ファーストSは3位・巨人と甲子園で激突。2連敗で次のステージに進めず「すぐ勝負が決まるな」と痛感した。同じ失敗を繰り返さないためにも「先制が重要になってくると思うので、どんどん積極的に仕掛けたい」と序盤から試合の主導権を握る。
横浜スタジアムでは、今季2勝11敗かつ8連敗中だ。鬼門とも言える球場だが、佐藤輝は打率・311、4本塁打、8打点と力を発揮している。「ビジターなんで、よりチャレンジャーというか、去年よりそういう気持ちが強い」。挑戦者として思い切りぶつかる。
同い年のDeNA4番・牧からは「佐藤(輝)が打ったら本当に勢いに乗る。勢いに負けないようにやっていきたい」と対抗心をむき出しにされた。佐藤輝もこれに応戦。「(牧が守る)セカンドの頭を抜けるようなツーベースを打ちたい」。有言実行の一打を浴びせる。
借金3からのCS進出。借金がありながら、CS(プレーオフを含む)に進出したチームは過去7度あり、まだ日本一になった例はない。今季限りでの退任を表明する矢野監督も「新しいドラマ」を起こそうと闘志を燃やしている。
佐藤輝も思いは同じだ。「ここから勝って優勝すれば、本当のドラマ。しっかり目の前の試合を勝ってって感じです」。奇跡のドラマ完結の主役となる。
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