佐藤輝 豪弾で決めた!新人から2年連続20号 阪神では田淵以来2人目、左打者では史上初

 6回、20号2ランを放った佐藤輝はナインに迎えられ喜ぶ(撮影・田中太一)
 6回、右越えに20号2ランを放つ佐藤輝(撮影・山口登)
 6回、20号2ランを放った佐藤輝はナインに迎えられ笑顔を見せる(撮影・田中太一)
3枚

 「広島3-7阪神」(23日、マツダスタジアム)

 負けられない一戦で価値ある一発だ。阪神・佐藤輝明内野手(23)が2点リードの六回に右翼席へ2ランを放ち、左打者ではプロ野球史上初、球団では田淵幸一以来2人目となる、新人からの2年連続20本塁打を達成した。チームも連敗を4で止め、広島と並ぶ4位に浮上。残り3試合、CS進出に希望をつなぐ勝利となった。

 真っ赤に染まったスタンドが衝撃の打撃音に包まれた。白球の行方を確信し、ゆっくりと一塁ベースへ歩み始めた佐藤輝。打球はすさまじい勢いで右翼の看板に直撃した。左打者ではプロ野球史上初となる新人から2年連続20号到達。快挙の2ランが、鯉の戦意を一気に喪失させた。

 2点リードの六回無死二塁。鋭く振り下ろした〝相棒〟がマウンドの中崎をのみ込んだ。内角低めの直球をフルスイング。「最低でもランナーを進めるっていう気持ちはありました。いい結果になった」と本人も納得の完璧すぎる一発だ。

 17日の巨人戦(東京ド)以来、4試合ぶりのアーチ。球団では69、70年の田淵幸一以来、2人目となるルーキーイヤーから2年連続の20本塁打となった。ただ、「記録になったことはうれしい気持ちはありますけど、まだまだ打ちたいなっていう気持ちがある」と満足することはない。

 強いこだわりを示す本塁打。甲子園のある西宮市で生まれ育ち、少年時代には何度も虎戦士が放つ一撃に歓喜した。「いっぱいホームランを打つという選手だったら、金本さんとか、ブラゼルの印象ですね」と思い浮かべるのは左の強打者だ。魅了された憧れのアーチストも誰もなし得なかった偉業を成し遂げ、自らが夢を与える立場となった。

 2代目としても最高の結果で応える。近大の大先輩である糸井が21日の引退会見で〝超人〟の後継者として指名して迎えた初戦での豪弾。「チームとしても負けられない戦いが続いているので、そういう意味ですごく、一発が出てよかった」とうなずいた。

 若き主砲の奮闘もあり、チームは連敗を4でストップし、広島と並んで4位タイ。CS進出へ崖っぷちの状況だが、やるべきことは変わらない。レギュラーシーズンも残り3試合。「もう全部勝って。できることはしたい」と佐藤輝。最後まで諦めない姿勢を貫き、猛虎の底力を見せる。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス