阪神やられすぎ 対左腕9連敗 病み上がりオーダーも「言い訳にはならない」

 7回、2死一、三塁で梅野は空振り三振に倒れる(捕手・伊藤)=撮影・山口登
 厳しい表情で戦況を見守る矢野監督(右から2人目)ら
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 「阪神0-4DeNA」(24日、京セラドーム大阪)

 また左腕にひねられた。阪神は球団ワーストにあと1に迫る今季23度目の完封負け。9年ぶりのDeNA戦負け越しが決まった。先発の浜口にも勝ち星を献上。相手左腕が先発した試合は9連敗となった。首位ヤクルトとは11ゲーム差。2位DeNAとも7ゲーム差と開き、その姿がかすんでいく…。

 屈辱の今季5度目となる2試合連続完封負け…。ついに1963年のチームワースト24回にあと1に迫る、今季23度目の零封負けとなった。夏休み最終盤。多くのちびっ子ファンが京セラドームに訪れる中、この日も得点シーンを届けることはできなかった。

 主力の新型コロナウイルス感染で、地獄の8連敗を喫したチームも中野、大山の復帰で4連勝。今カードからは近本も戻った。それでも前日の今永に続き、浜口も攻略できず、DeNAの左腕先発相手に5連敗。他球団も含めると、相手が左腕先発時は9連敗と“アレルギー”は簡単には治らなかった。

 「(体調が)万全じゃないっていうことだけでは…万全に自分らでしていかないかんし。それは俺も含めてね、うん。言い訳にはならないでしょう」。病み上がりの面々がいるとはいえ、ベストオーダーで挑んでいる。だからこそ矢野監督は弁解はしなかった。

 スコアレスの同点で迎えた七回表、両軍の駆け引きが勝敗を分けた。2死二塁の場面で、阪神ベンチは代打・伊藤を申告敬遠。2死一、二塁となり、DeNAベンチは、次打者の浜口にも代打・関根を送る。阪神としては好投を続ける、先発左腕を交代させることができた形だ。

 だが、関根が一塁方向へ絶妙な初球セーフティーバントを決める。これが効いた。2死満塁となって、桑原への2球目。伊藤将が投じた真ん中高めへの失投を捉えた打球が、無情にも左翼席へ突き刺さる。ベイスターズの神懸かり的な勢いを示すグランドスラムを食らい、9年ぶりとなるDeNA戦今季負け越しが決まった。

 京セラドームでの今季主催試合は8戦全敗となり、借金も3に。首位・ヤクルトとは11ゲーム、2位・DeNAとの差も7ゲームに広がった。“奇跡のドラマ”は、もはや風前のともしび。25日のDeNA先発は右腕・ロメロだ。「ゼロじゃ勝てないんで。頑張ります」と矢野監督。Aクラス死守のためにも、まずはDeNA戦2カード連続3連敗は阻止したい。

 ◆23度目完封負け 阪神は今季23試合目の完封負け。球団ワーストは1963年の24試合で、あと1試合に迫った。

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