阪神・山本3の3 ヒヤリ頭部付近に速球後にもきっちり犠打
「DeNA6-5阪神」(30日、横浜スタジアム)
いぶし銀のバットが快音を鳴らし続けた。先発出場した阪神・山本が今季3度目の猛打賞。八回の打席では気迫の犠打で一時勝ち越しを呼び込む働き。「しっかり自分が準備してきたことが試合で出せているって感じです」とうなずいた。
全方向に打ち分けた。二回は中前打、四回は右前打で出塁。2点を追う六回は左翼線への二塁打で好機を演出し、代打・ロハスの適時打で1点差に迫るホームを踏んだ。
真骨頂は同点の八回でみせた。無死一塁の場面で犠打のサイン。初球、伊勢の剛速球が頭部付近をかすめた。倒れ込みながら何とかよけて驚きの表情を浮かべた。それでも、恐怖の残像を消し去り、2球目を投手前に転がした。勝利のために、死に物狂いで目を見開いた。
「決めなきゃいけない場面だったので、失敗するのと成功するのとでは全然流れが違うと思いますし、ああいうところで決められたことは、自分の自信につながるかなと思います」
控え選手という立場。だからこそ準備に心血を注いでいる。「データがたくさんあるので、自分でピックアップして、こういう時はこうだとか」と山本。頼もしいスーパーサブが、勝利につながる仕事を果たしていく。
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