阪神・佐藤輝「くっそー!悔しいです」初回先制打も三回勝ち越し好機に遊飛
「DeNA4-2阪神」(29日、横浜スタジアム)
敗戦が決まった瞬間、阪神・佐藤輝はベンチで微動だにしなかった。試合後、バスに乗り込む際には気持ちがあふれ出る。「かーっ、くっそー!悔しいです…って感じです」。本拠地で3連勝し、乗り込んだ得意の横浜で連敗。4番の責任を背負い込んだ。
試合の流れを引き寄せたはずだった。初回、2死二塁で痛烈な打球を右前へ運び走者をかえした。6試合連続の先制。初回に限れば4試合連続と、この日も幸先よくスタートを切った。
同点の四回に勝ち越しを許し、自身のバットも初回以降は沈黙。ターニングポイントは同点の三回、1死一、三塁の場面だった。外野フライでも1点の場面で初球を打ち損じ遊飛。好機を逃し「(1本)出したかったっす」と悔やんだ。
初回は右前適時打を放った後、今季6個目の盗塁となる二盗を決めた。相手のスキを突いた走塁の質問に対しても「はい…。かーっ、くっそー!悔しいです!って感じです」と繰り返すだけ。それほどまでにダメージの大きい敗戦だった。
だが、立ち止まってはいられない。何としても3連敗は阻止する必要がある。前を打つ近本は好調を維持しており、チャンスは数多く来る。「もっともっと打点を挙げていきたいなと。頑張ります!」と気持ちを切り替え、次戦を見据えた。
矢野監督は三回の打撃について「相手は(走者を)返さないようにどういうピッチングをするかを考えるわけだから。そこは輝自身もやっていかないとダメだと思うんで」と打席の中で頭を使う重要性を説いた。さらなる進化へ、若き4番のリベンジに期待した。
結果が出ていないわけではない。それでも目指すのは勝利へつながる一打。佐藤輝が悔しさを力に変え、白星を呼び込む。
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