【新井貴浩氏の眼】『動』から『動』の阪神・大山はリーグ戦再開後も心配ない

 プロ野球は17日、セパ両リーグでの戦いが再開される。リーグ最下位を独走していた阪神は交流戦2位と復調。借金を12から6まで半減させた。デイリースポーツ評論家の新井貴浩氏(45)は交流戦2冠に輝いた大山悠輔内野手(27)について「『動』から『動』となっている」と好調の理由を分析。チームとしても「内容の良い勝ち方が多かった」と振り返り、後半戦でのさらなる躍進を期待した。

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 元々、これぐらいできる力は持っている。その中でも交流戦2冠となった大山は、パ・リーグの強力投手陣に対して、これだけの成績を残したのは素晴らしい。

 今の大山は構えの時からインパクトまで『動』から『動』となっている。バットを持った両腕や左足でタイミングを計るような動き。相手投手を自分の間に引き込めている。今のバッティングが、しっくり来ていると思う。

 バッターはピッチャーに対して受け身だ。ピッチャーがボールを投げてから反応するのがバッター。動きのない構えの『静』から『動』では立ち遅れ気味になってしまう。対戦したパ・リーグ投手は嫌な感じを受けたのではないか。大山から圧力、プレッシャーを感じただろう。

 そして、やはり投手陣の踏ん張りが大きい。思うように得点できずに落とした試合もあった。その打線に火をつけたのが投手陣の頑張りだといえる。

 先発陣では青柳。ピッチャープレートからホームまでの18・44メートルを支配している。変則的なフォームなので技巧派のようなイメージを持たれているが彼は速球派だ。力のあるボールをコントロール良く投げて来るのだから相手打者は簡単に打てない。

 リリーフでは湯浅といった若手も出てきた。チーム防御率はリーグ1位。投手陣に引っ張られるように打線も活性化し得点力へつながった。

 例年、どのチームも交流戦が一つのポイントとなる。その中でタイガースは借金を12から6まで半減させた。勢いがつく、内容の良い勝ち方が多かった。選手は自信を得たはず。再開するリーグ戦の戦いも楽しみにしたい。

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