阪神・佐藤輝の進化を示す選球眼 今季初の1試合2本塁打 中田良弘氏が解説

 カメラに無ってポーズを決める佐藤輝(撮影・飯室逸平)
 6回、中越えにソロを放ち矢野監督からメダルをかけられる佐藤輝(撮影・佐々木彰尚)
 3回、右越えソロを放ち、生還する佐藤輝(撮影・西岡正))
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 「DeNA1-8阪神」(15日、横浜スタジアム)

 阪神OBでデイリースポーツ評論家の中田良弘氏(63)が横浜スタジアムで行われたDeNA-阪神戦を解説。今季初の1試合2本塁打を放って連勝を呼び込んだ阪神・佐藤輝明内野手(23)の成長ポイントに“目”を挙げた。

 ◇ ◇ ◇

 1打席目は直球を打ち損じたファウル2球で追い込まれてから、外に逃げる変化球に空振り三振を喫したけど、2打席目は初球の内角直球を狙い澄まして右翼席に運んだ。

 投手出身の私からすれば、なぜここで内角直球から入るの?という配球だったけど、このボールをファウルにせず、一発で仕留め切ったことが佐藤輝の成長だと思うね。

 1年目は体力的な疲れもあったと思うけど、狙い球を絞り切れないまま、来た球をやみくもに振っている感じだった。だから、ボール球にもすごく手を出していた。

 今年は昨年の経験を経て、狙い球を絞っているなというスイングの数が増えてきた。対戦経験が増えたことによって投手の持ち球の軌道を目が覚え、ミスショットする場面が減り、ボール球に体が反応してしまうというケースも、昨年に比べるとだいぶ減ってきた。

 さらに言えば、全力で振らなくても、打球は飛ぶということも覚えたんじゃないかな。体勢が崩れるほどスイングしているシーンはあまり見ないし、全力で振った際でも体勢が崩れず、いい形で振り終えられている。

 前日14日の試合でも、これまで苦手としていた内角直球を右翼線に運んだ。相手バッテリーの配球傾向を見ていると、この日のDeNAバッテリーのように、少しボール気味の内角高めの直球から入ってくるケースが多い。この球に手を出さずに1ボールとして、自分優位のカウントをつくれていることも大きい。相手からすれば、ストライクを投げざるを得ない状況になってくるわけなので。改善ポイントもまだ残されているが、この先に期待させる佐藤輝の成長点だ。

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