阪神 今季初サヨナラでこどもの日6連勝 近本呼んだ!最後は山本が千金押し出し

 9回、サヨナラの押し出し四球を選んだ山本(左から4人目)を祝福する阪神ナイン(撮影・高部洋祐)
 ヒーローインタビューで質問した仲田源輝くん(前列左)、石原朝稀ちゃんと記念写真に納まるヒーローの近本(後列左)と山本(代表撮影)
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 「阪神3-2ヤクルト」(5日、甲子園球場)

 満員の甲子園に、ようやく歓喜の花が咲いた。阪神は九回、近本光司外野手(27)の出塁から2死満塁の好機を迎え、山本泰寛内野手(28)の押し出し四球で今季初のサヨナラ勝ちを収めて連敗を止めた。2試合連続完封負けを喫していた中、こどもの日に届けたチーム一丸の勝利。5月絶好調の近本をはじめ、これからもファンのために戦っていく。

 こどもの日に白星を届けたい。執念が実った。劇的な勝利に、チームとファンが一体となって感情を爆発させる。九回2死満塁の好機で、最後は山本が「何とかチームの勝利に貢献したいという思いで」と押し出し四球をもぎ取った。今季初のサヨナラ勝ちで、虎キッズを笑顔にした。

 「ゴールデンウイーク こどもまつり」と銘打った3連戦は、2試合連続完封負けを喫し、この日が最終日。これ以上は負けられない。突破口を切り開いたのは近本だ。九回先頭から打席へ。「絶対に(塁に)出るという気持ちでした、と言うのが普通でしょうけど、そんな熱い気持ちないんで(笑)」。冷静に、この回から登板の大西の球筋をイメージ。「バットに当てたら何とかなる」とたたきつけた打球は三塁の頭上を越えて左前へ。そこからの勝利だった。

 九回だけでなく、1番としての仕事を果たした。三回と五回は1死から中前打を放ち、サヨナラのホームを含め全得点を記録。5月は18打数9安打、打率5割と絶好調も満足感はない。今季は開幕から捉えた当たりが、不運にも野手の正面を突くことが多い。

 「バットも投げたいしヘルメットも投げたいですけど、それをしたところでね、打てるかと言ったらそうではないし」と近本。もどかしさはあるが、「しゃーないよ、と」、自らに言い聞かせてメンタルをコントロールしてきた。その中での活躍だ。

 こどもの日に、満員のファンの前でつかんだチーム一丸の勝利。最後に値千金の四球を選んだ山本は、4日の試合で自打球が顔面をかすめて、ヘルメットに直撃。途中からベンチに下がっていた中、この日は右目下に青あざを作りながらの出場だった。

 「(昨日は)視界もあんまりよくなくて、どうかなと思っていたけど、意外とできたので」。スタンドから、夫人のMBS・辻アナウンサーと1歳の息子が見守った中、最高のプレゼントを贈った。

 試合後には、近本と山本がお立ち台で子どもたちから質問を受け、優しく答えた。憧れのまなざしを向けられる虎戦士たち。上を目指し、これからも雄姿を見せていく。

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