阪神・藤田 2軍戦でプロ1号 高卒3年目飛躍のGO砲!ナインも大盛り上がり

 「ウエスタン、阪神4-5広島」(21日、鳴尾浜球場)

 飛躍への一発だ。通算81試合目の153打席目。高卒3年目捕手の阪神・藤田が待望のプロ初本塁打を放った。

 「何とかゾーンに来たら思い切って振っていこうと思って」

 同点に追いつかれた直後の五回1死。フルカウントから中村祐の甘く入ってきた直球を捉えた。打球は左翼防球ネットに突き刺さる一時勝ち越しの1号ソロ。ダイヤモンドを一周すると、大盛り上がりのナインと笑顔でハイタッチを交わした。

 「打てたのは良かったんですけど…」と藤田。「負けたことの方が僕は悔しい。自分で打てた1点だったので、死に物狂いで守ってやろうと思ったんですけど…」。この日は先発マスクをかぶり、5人の投手をリードしたが、七回に逆転を許し敗戦。プロ初本塁打の喜びよりも、捕手としての反省が上回った。

 昨季はウエスタン32試合で先発マスクは6試合のみだったが、今季はここまで4試合に捕手として先発。「去年は悔しい思いをいっぱいしたので。試合に出て反省が生まれるというのも、自分自身うれしく思います」と充実の日々を過ごす。

 梅野、坂本と高い壁があるが、現在、ファームにも捕手が5人と競争は激しい。「勝てるキャッチャーを目指して頑張っていきたい」。虎の正妻を目指し、この日のアーチよりも、もっと大きな成長曲線を描く。

 ◆藤田 健斗(ふじた・けんと)2001年10月18日生まれ、20歳。滋賀県出身。173センチ、78キロ。右投げ右打ち。捕手。背番号59。中京学院大中京から19年度ドラフト5位で阪神入団。1軍出場なし。

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