阪神の若手推しメンは小幡「ファンに見てもらいたいカッコいいショート」と高代氏

阪神・小幡竜平
ノックの打球を追う及川(撮影・山口登)
2枚

 阪神で最も期待する若手選手はだれ?デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏が真っ先に挙げたのは野手で小幡竜平(21)、投手で及川雅貴(20)。大型の遊撃手と速球派左腕。「タイガースの未来を背負うにふさわしい素材」と断言する。

   ◇   ◇

 名前を挙げて語れと言われれば、この2人が思い浮かぶ。特に小幡は私が阪神で教えた最後の選手でもあり、頑張ってほしいと思っている。

 彼の素晴らしさは何と言ってもスローイング。肩の強さだね。腕がしなり、きれいに上から投げる。かつて新庄がショートを守っていた時期があったが、送球の“見栄え”という点だけを見れば、それに匹敵するものがある。

 昔の選手に例えるなら、南海でショートを守っていた定岡智秋。この人の肩もほれぼれするものがあった。

 つまり「ファンに見てもらいたい、カッコいいショート」なんですよ。

 打球のさばき方は、かなり上達している。入団当初はバウンドを合わせ損なった時に左肩が開き、手先だけで処理しようとするクセがあった。これで弾くと打球は前ではなく、横や後ろへ逸れる。

 それと上背があり足が長い分、捕球姿勢が高かった。だから相撲で言う“股割り”をさせて、体を股関節の中に入れるイメージで練習させた。その矯正には時間がかからず、覚えるのが早かった。

 脚力も魅力的で、常にスキあらば次の塁を狙おうという意識がある。“走塁のうまさ”は、もって生まれたセンスなんですよ。

 ただひとつ、不足しているのが打力。守備に関しては過去に私が携わった中で3指に入る。肩は一級品。打力さえ伴えば、歴代のタイガースのショートでもトップクラスに入れるだけの逸材だけに、このままでは惜しい。

 私がタイガースを離れる際、彼に対してスイングの早さを求めるために、腕っぷしを鍛えるよう伝えました。あれから1シーズンが経過。1軍の成績はまだまだだが、2軍では着実に力をつけているのではないか。

 とはいえ、今年が高校(延岡学園)卒業後の4年目。そろそろ1軍定着、レギュラー獲りに向かう年齢だ。

 (小幡の昨季の1軍成績は43試合、23打数6安打、3盗塁、打率・261。2軍成績は65試合、244打数70安打、14盗塁、打率・287)

 そして投手では3年目の左腕、及川だね。昨年はリリーフとしてチャンスをもらい、痛打されることもあったが、厳しい場面を抑え切ることもあった。学習能力の高い投手なので、そこで得たものを必ず肥やしにするはずだ。

 (及川の昨季の1軍成績は39試合、投球回数=39回、2勝3敗、防御率3・69。2軍成績は8試合、投球回数=36回1/3、1勝1敗、防御率2・72)

 球自体が本当に素晴らしい。腕が長く、打者からすると嫌なタイプの投手でもある。チームは今年、先発で起用する方針を示しているが、昨年の経験を生かし、ぜひともローテーションに食い込む働きを見せてほしいね。

 小幡と及川。この2人が一人前になれば、タイガースは間違いなく強くなると思う。

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