阪神・矢野監督、屈辱終戦 来季続投に「今ちょっとしゃべれるアレじゃない」

 「セCSファーストS・第2戦、阪神2-4巨人」(7日、甲子園球場)

 2021年ラストゲームは、阪神の今季の戦いを象徴する試合となった。逆転を許した三回。きっかけは失策だった。先頭の吉川が放った遊ゴロを中野がグラブの土手に当てて捕り損ね、許した出塁を起点に3失点。八回の痛い失点も、先頭・坂本の三ゴロを大山がはじく失策からだった。

 今季もリーグ最多失策に終わった弱点。背水の試合でも出た形となり、「結果的にミスが点になっているんでね。もっともっとうまくならないと」と矢野監督の表情も険しい。

 打線もそうだ。得点機を作りながら、あと一本が出ないという何度も見た光景が繰り返された。終わってみればCSでのチーム最多タイとなる13残塁だ。

 続投が濃厚となっている中、来季について「今ちょっとしゃべれるアレじゃないよ。終わったばかりなんで」と言葉を濁した。ショックの大きさを物語るシーンだった。

 「良かった部分もある。でも出た結果から反省してステップアップ、レベルアップしていかないとダメ」。そう話した指揮官は「こんだけの差だったんでね。俺自身の成長も、もちろん必要」と表情を引き締めた。

 阪神ナインは試合後、ベンチ前で整列してファンに一礼。一部ファンからの「矢野辞めろ!」のヤジを、一年の健闘をたたえる大きな拍手がかき消した。2022年。虎党はチームがさらに成長して帰ってくる姿を待っている。

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