「広島１－４阪神」（１０日、マツダスタジアム）

　阪神・西勇輝投手（３０）の菰野高校時代の恩師・佐藤良氏（３８）＝現特別支援学校・伊賀つばさ学園教員＝が、通算１００勝を達成した教え子に祝福のメッセージを送った。コーチとして３年間、まだダイヤの原石だった右腕を熱血指導してプロに導いた同氏。懐かしげに当時を振り返り、今後のさらなる活躍に期待した。

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　通算１００勝おめでとうございます。王手をかけてから少し時間はかかりましたけど、西を見ていて僕自身もうれしくなりました。

　入学当初は体重が６０キロ前後で、真っすぐのスピードは１２０キロ台。穏やかでのんびりしていて、正直あまり目立つ感じではありませんでした。どうやってあの子を本気にさせるか、というのがこちらのテーマでしたね。人一倍練習させました。

　一日に３試合ある日は１試合目に投げて、２試合目と３試合目の間はずっと走らせました。２５メートルダッシュを２５０本の時もありましたね。合間の休憩中にご飯も食べさせたのですが、本当に苦しそうでした。涙を流している時もありましたよ。

　２年夏の三重大会決勝で宇治山田商に負けた後に「甲子園にいきたい。プロになりたい」と初めて彼の口から聞きました。下級生の頃は仲間のエラーにふてくされることもあったんですけど、変わりましたね。もしかしたら、最初は無理やりだったのかな…。ニコニコしながら野手に声をかけていて、そのうちに本物になっていったような感じがします。

　もうレベルが違う場所でやっているので、今はただただすごいなと思います。今度はエースとして優勝に貢献する姿を見たいです。