【谷佳知氏の眼】阪神・佐藤輝 小指を浮かせないグリップ合っている

 「DeNA2-6阪神」(17日、東京ドーム)

 阪神・佐藤輝らしい打撃だった。初回の適時打は泳がされながら力で飛ばした。三回のソロは内角攻めをファウルでしのいで最後は腕をたたんでうまさを見せ、六回は打つ球を待っての完璧な一発だった。

 これまでグリップは左手小指を浮かせていたのを、後半戦はやめている。一般的に、小指や薬指を浮かせるとバットの“抜き”がいいと言われる。佐藤輝は思い切りスイングをしたいということで、以前は小指を浮かせていたのだろう。

 私の考えだが、右投げ左打ちの佐藤輝は左手の指を浮かせない方がいい。左投げ左打ちの選手ならば左手が右手より強いので、力を逃がす意味で左手の小指を浮かすのはいいが、佐藤輝は右投げ。右手の方が強いので、左手はしっかり握った方がいいと思う。

 安打の確率を上げるために変えたと本人は考えているようだが、確かにしっかり握った方が当てやすい。また、ボール球に対してバットを途中で止めやすくもなる。試行錯誤段階だと思うが、自分の成長のためにいろいろ試すのはいいことだ。

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