【藤田平氏の眼】阪神は失策による余計な負担避けよ 中断期間は4番・大山再考も

 デイリースポーツ評論家の藤田平氏(73)が22日、現在の中断期間中を「4番・大山」を再考してもいいタイミングだと指摘した。また、後半戦の優勝争いに向け、両リーグワーストとなる57失策の守備面を懸念材料に挙げた。

 まず最も気にかかっていることは守備だ。開幕してしばらくは打線も好調で、順位が首位ということもあり目立っていなかったが、打線の状態が落ちてきた前半戦終盤では失策が目につき始めた。

 タイガースの失策数は昨季まで3年連続リーグワースト。今季は現時点で84試合を消化して両リーグワーストの57失策だ。昨季84試合時点で59失策だったことを考えればペースは大して変わらない。

 夏場はスタミナ面で投手陣が苦しくなる。守備で余計な負担をかけることは避けなければならない。前半戦終盤では打ち取った打球を内野安打にして敗戦につながった試合もあった。

 夏場には、新人・佐藤輝や中野をはじめ、守備の動きにキレがなくなった選手がいた。現在のブレーク期間は、新しいことに取り組めると同時に、疲労回復に努めることもできる時間。炎天下での練習で疲労を余計にためないことに気を配り準備してもらいたい。

 打線についてだが、ブレーク期間で誰を4番で起用していくかをいま一度考えていいタイミングではある。前半戦は大山、マルテ、サンズ、佐藤輝の4人が4番を務めた。大山は6番や7番へ打順を下げた後、前半戦終盤に4番へ戻った訳だが、28本塁打でタイトル争いをした昨年と比べれば正直厳しい。

 ただ『4番・大山』からは矢野監督のこだわりが感じられる。思い切って4番を代えるのか、大山にこだわっていくのか。当然、後半戦でも大きなポイントとなってくる。

 後半戦がスタートする8月は今季を占う大事な期間だ。対戦カードを見れば広島戦6試合、DeNA戦6試合、中日戦4試合。下位球団とのゲームが組まれている。

 交流戦明けから球宴前までの戦いを振り返れば、DeNAに同一カード3連敗するなど、下位球団に分が悪くなっている。広島、DeNA、中日の3球団とは対戦勝利数と敗戦数の差も少ない。

 前半戦最後のカードで戦ったDeNA投手陣は、甲子園が広く、本塁打の危険性も軽減されることから、強気に、大胆に投げられていた。一方の阪神投手陣は要所で打たれた。DeNAは投手陣、打線共に、横浜スタジアムより甲子園の成績がいい。

 優勝争いする上で巨人と5割、Bクラスから大きく貯金を作るぐらいの意識でなければならない。下位チームからの取りこぼしは後々に響く。そして今季は甲子園での勝率が5割。本拠地の戦いを有利に進めていかなければ苦しくなる。

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