阪神・青柳 「めちゃくちゃ意識」大野雄との侍対決制し防御率両リーグ1位1・96

力投する青柳
6回、高橋周を併殺に仕留めガッツポーズを決める青柳 
2枚

 「中日1-2阪神」(22日、バンテリンドーム)

 “侍対決”は虎の変則右腕に軍配だ。阪神・青柳晃洋投手(27)が7回1失点の好投で6勝目を挙げ、チームの連敗を止めた。東京五輪の日本代表に内定後初の登板で、同じく選出されている中日・大野雄との投げ合いを制して防御率は両リーグトップの1・96に。梅野、岩崎らと共に虎の侍戦士の躍動が光り、貯金も再び「20」となった。

 青柳がニヤッと笑った。虎党の視線を一身に浴びたヒーローインタビュー。大野雄との“侍対決”について問われ、一呼吸置いてから本音を吐露した。「めちゃくちゃ意識していました」。東京五輪では頼れる仲間となるが、今は天敵。思いを体現した91球だった。

 侍ジャパン内定後の初登板。「僕自身やることは変わらない」と平常心で挑み、同じく日の丸を背負う梅野と息を合わせた。最大のピンチは1点リードの六回1死一、三塁。マウンド上で女房役と念入りに配球を確認し、高橋周とのマッチアップに全力で向かった。

 予定通り初球はカットボール。相手の様子をうかがい、2球目のツーシームで遊ゴロ併殺打に斬った。「最高の結果につながった」。右腕は自身のグラブをポーンとたたき、中野に視線を向けた。七回のピンチも粘り腰で切り抜け、侍メンバーのセットアッパー・岩崎にバトンを託した。

 7回4安打1失点(自責点0)で秋山と並ぶチームトップタイの6勝目。5月以降は6戦負けなし、自己最長の4連勝と勢いは止まらない。矢野監督も「あいつで勝ったという試合にしてくれた」と感謝しきりだ。中日のエースに投げ勝ったことで「間違いなく自信になると思う」とさらなる成長を確信した。

 夢に見た東京五輪の開幕まで約1カ月。侍ジャパンの稲葉監督は「初見では打ちづらい。豪快に振ってくる外国人打者に対して、ああいうシンカー系は打ちづらいと思っている」と青柳の持ち味を最大級に評価し、選出を決断したと明かした。

 この日の“御礼星”は代表指揮官の期待通り、13個のゴロアウトを積み上げてつかんだもの。右腕は「タイガースを背負ってしっかり投げていきたい」と改めて金メダルを目指す意気込みを示した。

 前カードで巨人の執念に屈したが、侍戦士の活躍で連敗はストップ。その中でも、殊勲のヒーローは両リーグトップの防御率1・96を誇る背番号50だ。「僕が(連敗を)止めたというよりはチーム全体で」。バンテリンドームで大野雄からの勝利は8年ぶり。青柳がいる限り、首位は揺るがない。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス