矢野阪神、5月初のカード負け越し 負の連鎖で逆転許し佐々木朗にプロ初星献上

 6回、藤岡の一塁内野安打を、マルテが一塁へ悪送球し、岩貞が捕球できず勝ち越しを許す(撮影・山口登)
 ロッテに敗れ、ファンにあいさつする矢野監督(右端)ら
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 「阪神4-6ロッテ」(27日、甲子園球場)

 阪神は痛い逆転負けでの5月初のカード負け越しとなった。六回に先発・アルカンタラの乱れから逆転を許すと、八回には不調の梅野に代打・糸井を起用する勝負手も実らなかった。悔やまれる敗戦となったが、切り替えて西武との3連戦に挑むだけだ。

 ロッテ打線の速攻に球場が静まり返った。4-2の六回、快勝ペースが一転した。先発のアルカンタラが突然の乱調。まさかのKOに、試合後の矢野監督も嘆くしかない。

 「最後の2アウトをとってからの、あそこのもう一人頑張ってくれたらというところやから。そのあたりはこっちとしては頑張ってほしいなっていう」

 2死無走者から3番・中村奨への四球が痛かった。レアードに中前打でつながれ、勝負強い角中には左中間へ同点二塁打を献上。投打に奮闘していただけに変調は大誤算だった。

 ここで2番手・岩貞が登板するが負の連鎖は続く。藤岡が放った一、二塁間のゴロを一塁マルテがダイビングキャッチ。しかし一塁カバーに入った岩貞へ痛恨の悪送球。失策が記録され、瞬く間に逆転を許してしまった。

 打線は5回まで小刻みに4得点。矢野監督が「スケール感というかね、これだけ騒がれて入って、将来、日本を代表するスケール感はあると感じた」と評した先発・佐々木朗を攻略したはずだった。だがまたしてもロッテの執念に屈した形だ。

 2点を追う八回は勝負に出た。先頭サンズが左前打で出塁すると、代走・江越をコール。二盗で好機を広げたが、後が続かない。佐藤輝が三振に倒れた後、そこまで6試合連続無安打と調子を落としている梅野に代打・糸井を起用したが、空振り三振、さらに続く代打・陽川も一ゴロに打ち取られ、スタンドにため息が充満した。

 勝てば2003年以来、両リーグ最速30勝到達だったが、7カードぶりの負け越しで小休止。ただ、巨人も敗れ、3・5ゲーム差は変わらずだ。28日からは敵地・メットライフドームで予定される西武3連戦。普段着野球を貫き、連敗阻止を狙う。

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