阪神・青柳 京セラ無双!通算3戦2勝“無失点神話”継続 四回感謝の福留併殺斬り
「阪神1-0中日」(3日、京セラドーム大阪)
簡単には崩れない。粘りの投球が劇勝への布石だった。阪神の先発・青柳がサヨナラ勝利を呼び込む0封ピッチ。「ゼロで帰って来られて、先発の役割を果たせたのはよかった」。八回まで毎回走者を背負う内容。粘りに粘った112球だった。
走者を出しても生還は許さない。中でも最大のピンチは六回だった。ビシエドに右翼へのエンタイトル二塁打を許すなどして2死満塁としたが、阿部を遊ゴロに封じてピンチを脱出。直球をはじめ、ツーシームやシンカーをちりばめて7回1/3を7安打無失点。加えて京セラは通算3戦2勝。いまだ自責0で“無失点神話”を継続だ。
大先輩との対決も実現した。昨季までチームメートだった福留が今季初スタメン。二回1死から左中間二塁打を浴びたが、四回1死一塁では初球のシンカーで二ゴロ併殺に打ち取る“お返し”も。「左バッターの抑え方をずっと孝介さんからアドバイスを受けていた。それができたらという感じでしたけど」。この日の勝負は1勝1敗。先輩への“百点回答”は次回へ持ち越しだ。
今季初だったホームでのマウンド。そんな中、ビックリしたことがあった。打席に入る際に流れた登場曲は徳永英明の名曲「レイニーブルー」。場内に流れるバラードに客席がザワつく。自身も知らないサプライズだった。「完全に岩崎さんがやってくれた。僕も(打席に)立つまで知らなかった」。試合後、青柳が冗談交じりに“舞台裏”を明かす。登板日に雨天が多いことから「雨柳さん」の愛称で親しまれる右腕。そのイメージから同僚・岩崎による楽曲のチョイスだった。
自然と周囲を和ませる。「いい選曲だなと思いました。(自分のイメージに)ぴったり」。この日は自らの好投も効いてチームはスカッと爽快な白星。再び、その右腕で猛虎を勝利で明るく照らしていく。