阪神、12球団ワースト9度目0封負け 甲子園連続弾途切れ聖地に秋風…
「阪神0-4DeNA」(23日、甲子園球場)
甲子園に虎党のため息が充満した。阪神が12球団ワーストとなる今季9度目、甲子園では今季初の完封負けを喫した。6回1失点と好投した青柳を援護できず、矢野燿大監督(51)はゼロ行進に終わった攻撃に悔しさをにじませた。首位巨人が勝利したため、ゲーム差は今季最大タイの11・5に広がった。
3年ぶりとなる甲子園6連勝も、今季最多の貯金5も、そして30年ぶりとなる聖地9試合連続本塁打の記録も、すべてがあっけなく霧散した。
上茶谷にプロ入り2度目となる完封勝利を献上。「チームとして、最後までゼロでいかせたというのは課題」と矢野監督は振り返ったが、決して崩すチャンスがなかったわけではない。
まずは先頭の大山が右前打で出塁した五回。続くボーアは2球目を中飛、坂本は初球を左飛、そして木浪が3球目を二ゴロと、淡泊な攻撃で先制機がしぼんでしまった。
先頭の荒木が自身今季初安打で出塁した六回にいたっては、続く近本がフルカウントからのランエンドヒットでバットにボールを当てることすらできずに空振り。微妙なタイミングとなった二盗も、リプレー検証の結果、判定通りにアウトとなり、痛恨の三振併殺となった。
七回も糸井が無死から出塁したが無得点。3イニング続けて先頭打者を出しながら、得点に結びつけることができなかった。「カットボールがいつもより速いと感じたし、真っすぐにもキレがあった。状態も良かったんじゃないかな」。指揮官は相手右腕に白旗を揚げるしかなかった。
甲子園では今季初となったが、完封負けは12球団最多となる9度目。得点にこそ絡まなかったものの、この日も遊撃の木浪、小幡で2個の失策を犯し、チーム失策数は、これまた両リーグ最多の59個となった。貯金3で2位と“見た目”は上々だが、印象が悪い。
首位を独走する巨人が勝ったため、ゲーム差も今季最大タイの11・5に広がり、マジックは28に減った。シーズンも残り40試合を切り、ますます厳しい状況に追い込まれた。