矢野虎、3連敗で借金ワーストタイ6…残り40試合逆襲へ「はね返すしかない」

 「ヤクルト11-2阪神」(7日、神宮球場)

 最下位ヤクルトに痛い連敗を喫した。守乱の翌日は、先発の青柳が6四死球で自滅するなど完全な力負け。阪神の長期ロードは2カード連続負け越しで、9連戦も2連敗スタート。借金は今季ワーストタイの6まで膨らんだ。厳しい現実に矢野燿大監督(50)は「苦しい状況であるのは間違いない。でも、はね返すしかない」と前を向いた。混セに踏みとどまれるか、ここが正念場だ!

 打てず、打たれまくった。守備のミスが響いて敗れた翌日は、散発4安打で2点しか奪えずに2桁失点。最下位・ヤクルトを相手に、2日連続で心が折れそうになる敗戦を喫した。矢野監督は試合終了を見届けると、無表情のまま誰よりも早くベンチを出た。

 先発の青柳が誤算だった。6失点は全て四死球がきっかけだった。同点の四回は先頭から2四死球。1死一、三塁で村上に初球の逆球を捉えられ、右翼席へ決勝3ランを浴びた。

 「(点の)取られ方が悪い。四球とか死球とか(が絡んで)ね。あそこでホームランっていうのは、あまりにもダメージとしては痛い。次(打者)は右の中村。そこまで工夫してほしいなというか」。苦手とする左打者を7人も並べられ、またしても課題を露呈した右腕。期待が高いからこそ、指揮官の言葉も厳しくなった。

 打線は石川に6回2安打1失点の好投を許し、八回1死満塁の絶好機も1点止まり。3連敗で借金は今季ワーストタイの6まで膨れあがった。長期ロード2カード連続負け越しで、勢いにも陰りが出ている。

 それでも3位・広島とは5・5差のまま。40試合も残っており、諦める段階ではない。指揮官もファイティングポーズを崩さない。

 「点も取らないとアカンし、ピッチャーも踏ん張らないとアカンし。全体的にやることはいっぱいあるんで。苦しい状況であるのは間違いない。でも、はね返すしかないと思うんでね」

 ファンも巻き返しを信じている。神宮球場では試合後、ビジターの選手はロッカールームまで三塁ファウルグラウンドを歩く。その際、選手を見ようとするファンが、三塁スタンド最前列を埋める。ふがいない敗戦後には、心ないヤジが飛ぶこともある。だが、この日、矢野監督へのヤジはなかった。

 正念場を乗り越えるには勝つしかない。「頑張ります」。ファンを喜ばせることを目標にスタートした就任1年目。このまま尻すぼみで終わるわけにはいかない。

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