近本、復活1カ月ぶり猛打ショー 19個目盗塁も決めた

 「阪神8-5広島」(6日、甲子園球場)

 完全に“底”を脱した。阪神・近本が23試合ぶり、今季8度目となる猛打賞。6月5日のロッテ戦以来、約1カ月ぶり、その試合が交流戦スタートの2戦目だったことを考えれば、随分と前のことのように思えてくる。

 初回は鮮やかに右前に運び、4試合連続安打を決めた。糸原の右前打で三塁に進塁すると、試合開始から3連打となる糸井の2点二塁打で生還。近本が初回の先制ホームを踏んだ試合は、ここまで6勝1分という数字が、いかにこの男の出塁が打線のカギを握っているかを示している。

 「自分の仕事ができた」と3点の先制につながった一打に胸を張った近本の勢いは止まらない。六回の第4打席ではファウルで粘った末の9球目を中前にはじき返すと、糸原の送りバント失敗を帳消しにする19個目の盗塁を決め、糸井の適時打で生還。さらに八回の最終打席でも中前打を放ってみせた。

 交流戦で明らかに調子が下降。「難しいですね」と首をひねったが、あえて深く考えることはなかった。バッティングフォームを見直すことなどはせず、スタイルは変えず。そして再び調子を上げてきたのだから、並のルーキーではない。

 「ちょっと前から自分の中ではいい感じにはなっていた。こうやって結果が出ると気持ちも楽になる」とうなずいた近本。「それがチームとしても流れに乗れる」と続けたように、自分の役割をはっきりと自覚している。矢野監督も「近本が出るか出ないかが大きなウエートを占める。今日みたいに、たくさん塁に出てもらいたい」と期待した。

 前回の猛打賞記録時は今季最多タイの貯金6を誇っていた。そして、この日の勝利で借金を返済。快足ルーキーの復調とともに、チームの再進撃が始まる。

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