ロサリオ 執念みせた!甲子園開幕につなげる2点適時打

 7回、同点の2点適時打を放ち、中村コーチ(左)とタッチを交わすロサリオ(撮影・北村雅宏)
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 「阪神7-9中日」(8日、京セラドーム大阪)

 打線は次につながる“執念”を見せた。阪神は4点を追う七回、打者11人5得点の猛攻で一時は逆転に成功。4番のウィリン・ロサリオ内野手(29)は、同点適時打を放った。投手陣が再逆転を許したが、3点ビハインドの九回の攻撃も最後まで食らい付いた。2カード連続勝ち越しを逃し、勝率5割に逆戻り。あす10日から首位広島を迎えての甲子園開幕3連戦。今季初の聖地で出直しや!

 27個目のアウトを取られるまで、試合は分からなかった。あきらめなかった打線が、京セラドームの雰囲気を変えた。惜しくも2点届かなかったが、スローガンにもある“執念”を見せたラストアタックに金本監督は「打線の方はこうやってあきらめずにやっていくことを続けてほしいですね」と手応えを口にする。

 ミスの連発で五回を終わって4点のビハインドを背負った。それでも七回、中日2番手の又吉を攻め立て、高山、西岡の連続適時打で2点を返し、なおも2死満塁で4番・ロサリオが打席に入った。

 カウント1-1からの3球目、内角直球を力強く振り抜くと打球は痛烈に三遊間を破る同点の2点適時打。ここまで3打席凡退ながらも確かな勝負強さを発揮し「ずっとタイミングを探しながら準備をしていた。これを続けて行くことが大事だと思う」とロサリオは言う。

 打席に入る直前、今まで使っていた漆黒のバットから白木のバットへと変えた。フィーリングを大切にし、結果を出すために細部までこだわりを見せた助っ人。ベンチでも最前列に立ってタイミングを合わせる姿勢を忘れない。

 異国の地で初対戦の投手ばかりとあって苦労が絶えない中、決してそれを言い訳にせず勝負どころで力を発揮するロサリオ。指揮官も「調子はあんまりよくないんだけど、ああいう場面で打てる。それはすごく頼りがいがあるし、頼りになるよね。この一年」と称賛を惜しまない。

 直後には2死満塁から大山が押し出し四球を選び、勝ち越しに成功。マテオの大乱調があっても、九回裏に中日の守護神・田島をあと一歩のところまで追い詰めた。簡単には負けない。その姿勢を開幕序盤で見せられたことは、チームにとって大きな収穫、そして自信につながる。

 「チームの雰囲気はいいよ。そういうチームに来られて幸せだし、少しでも勝利に貢献したい。週明けもしっかり気持ちを入れ替えてやっていきたい」と言ったロサリオ。勝率は5割に戻った。勝ち切れなかった事実は痛いが、その一方で猛虎が確かな可能性を見せたことは間違いない。

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