藤浪4回7K開幕ローテまた前進 3点被弾は反省
「オープン戦、阪神3-5DeNA」(6日、甲子園)
今、試していることを全て出し切った。マウンドを降りた藤浪は、納得した表情を浮かべる。先発4回を2安打3失点、奪った三振は7。開幕ローテ入りへ、また前進した。
「バランスよく投げられていますし、オフシーズンからキャンプ中に取り組んできたことがしっかりとつながってきていると思う。いろいろ球種を使って投げ、シーズンに近い配球や投球ができた」
初回からこれまでの成果を存分に披露した。先頭桑原を135キロのフォークで空振り三振に仕留めると、2死から3番・筒香を外角いっぱいの151キロ直球で見逃し三振。改良したセットポジションからテンポよく、力強い直球やキレ味鋭い変化球を投げ込み、抜群の立ち上がりを見せた。
勢いは止まらない。二回もロペス、ソトを空振り三振。三回まで打者9人から6三振を奪い無失点の完全投球を見せつけた。「あれぐらいすんなり入っていければ、いい形で試合にも入ることができ、流れもいい感じになる」。課題としていた立ち上がりに確かな手応えを感じた。
失点は四回。1死から大和への死球で初めての走者を背負った。続く筒香に左前打を許し、ロペスに甘く入った直球を左翼席へ運ばれた。「甘かったですし、逆球で球自体弱かった」と反省。3ランで3点は失ったが、制球に大きな乱れはなく、球数は56球とまとめた。
日増しに状態は上がっている。女房役を務めた梅野も右腕の投球に進化を感じた。「前回よりも意図的に投げられていた。藤浪とも『無駄にボールというよりも勝負できる球を』と言っていたので。意識して投げた結果、三振にもつながっていたと思う」と快投を振り返った。
有力候補の一人ではあるが、まだ開幕ローテ入りは決まっていない。金本阪神の浮沈のカギを握る6年目の藤浪。次回登板も安定した投球で、当確ランプをともしてみせる。