青柳、G圧倒5回0封 1カ月ぶり1軍で五回2死までノーヒット
「巨人4-5阪神」(9日、東京ドーム)
試合後、息を吐いて振り返った。40日ぶりの1軍マウンド。先発した阪神・青柳が5回を2安打無失点に抑えた。4勝目はスルリと消えたが、巨人相手に価値ある粘投。気迫の6奪三振で試合を作った。「初回はめちゃくちゃ緊張した。久々で」。背水登板で生き残った。
初回が分岐点となった。先頭の陽岱鋼にストライクが入らず、ストレートの四球で歩かせた。歓声が響く敵地ドーム。だが、冷静だった。「ダメなら、ファーム」。腹は据わっている。逃げないと決めていた。続く2番・マギー。強気に内を攻めて、141キロで二ゴロ併殺に打ち取った。
四回まで無安打投球。三回は下位打線を3者連続三振に斬って取った。五回2死から連打で満塁のピンチを背負ったが、代打・石川を右飛に。最後まで得点を許さず、金本監督も「欲を言えばもう1回投げてほしかったけど。期待以上のものは出してくれたね」と賛辞を惜しまなかった。
8日の巨人戦で岩貞が4回6失点KO。2軍落ちするなど、厳しいローテ事情が続く。香田投手コーチは「ずっと期待しているけど」と笑い、次回登板を確約した。「僕自身、毎試合最後だと思っています。その中で抑えることができたのは良かった」と青柳。前を向き、次戦を見据えた。