頼れる4番!福留またも速攻先制打 天敵攻略ならずもベテランは元気

 「巨人4-1阪神」(22日、東京ドーム)

 またしても天敵攻略はならなかった。阪神打線は巨人先発の田口を打ちあぐね、4安打でわずか1得点。逆転負けの中での光明は4番・福留孝介外野手(39)だ。一回、2死二塁の先制機にきっちり右前適時打。二回以降は拙攻が続き、巨人と同率2位から3位に後退。23日はチーム一丸となって内海を攻略し、敵地でのカード勝ち越しを決める。

 大きな一打だった。2試合連続で初回の先制打。チームを勢い付けるはずの先制点を叩き出した。「難しい球でもなんでも、打たないといけない」。敗戦の中で連日の存在感を放ったのは虎の主砲・福留だった。

 巨人先発・田口の立ち上がりを攻めた。2死二塁の場面で打席に立つと、カウント1-2と追い込まれながらも、しぶとく一、二塁間を破った。内角低めの138キロ直球。窮屈になりながらもしっかりミートした。二走・上本の激走もあって先制。一塁ベース上でパーン!と手を叩いた。

 その後、自身は無安打に終わりチームも敗戦。これで田口に対しては1勝6敗。昨季から6連敗となった。主将は「全員でやっていかないといけないでしょ」と話した。対策を練り、次回の対戦があれば屈辱を晴らす。ペナントレースを戦う上で、必ず攻略していかなければならない相手だ。

 自身の打撃も直近2試合で上向いてきた。この日も六回2死の第3打席では、左翼方向に鋭い打球をはじき返した。ベテランらしいバットコントロールで、外角に逃げるスライダーにしっかりと反応した。

 得点圏打率も・278まで上昇。今カード前の時点では同・188と苦しみ、「俺の責任」と話すこともあった。だが、敵地での伝統の一戦をきっかけに、持ち前の勝負強さが戻りつつある。福留の前を打つ上本、糸井らが出塁してチャンスで巡ってくる展開が多い中、チームにとっては明るい兆しだ。

 この日、G投手陣を前に好機を作ったのは2度だけ。少ないチャンスであっても、確実にモノにできれば勝機は生まれる。だからこそ、福留の“完全復活”がチームにとって必須条件だ。責任感の強い男が、再び打線に活力を与える。

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