藤浪勝たせたかった 金本監督“エース変革”へ原口外して鶴岡起用も…

 「阪神1-3中日」(29日、甲子園球場)

 猛虎祭りから一転…打線沈黙で連勝は4でストップ。阪神が5位へと転落した。先発の藤浪晋太郎投手(22)は好相性の鶴岡一成捕手(39)と今季初のバッテリー。初回こそ3点を先制されたが、その後は追加点を許さず自己最多タイの13奪三振もマークした。7戦連続白星なし、自己ワースト5連敗とはなったが、復調への兆しは見せた。

 荒々しい雄たけびが復活への合図だ。自信を失いつつあったエースが、ここ一番での粘り強さを取り戻した。

1-3の七回だ。失策から無死二塁を背負うと、久々にギアチェンジを披露する。高橋、堂上を3球勝負で連続三振。振り逃げと四球で満塁とされたが、大島も内角カットボールで空を斬らせ、逆転へ望みをつないだ。

 「落ち着いていましたし、しっかり配球を考えながら投げきることができました。これまで気持ちが先行することが多かったけど、余裕もあったし、次につながると思います」

 7回5安打3失点。7敗目(4勝)こそ喫したが、自己最多タイ13三振をマーク。球数も113球に抑えた。

 「だからこそ、もったいなかった…。今日に関してはあの1球に尽きると思います」

 初回、2死一、二塁から平田に先制3ランを被弾。藤浪は今季9度目の初回失点を悔やんだが、同時に手応えも残る投球だった。

 「バランスも悪くなかったし、いろんな球種を使って、鶴岡さんにうまくリードしてもらいました。今年はあまり使えていなかったけど、緩急もしっかり使えたと思います」

 今季初バッテリーを組んだベテラン鶴岡に導かれた。昨季は21試合で13勝3敗と相性抜群。ゾーンを幅広く使い、多彩な球種を織り交ぜる。外角のボールゾーンからストライクに食い込むバックドアも多投した。イニングを重ねるごとに、藤浪が本来の輝きを取り戻していくようだった。

 藤浪を勝たせたいという思いは、金本監督の采配に表れていた。連勝の立役者原口に代えて鶴岡を起用した意図を聞かれると「藤浪のきっかけに?そうそう。その通り」ときっぱり。五回2死満塁の好機に藤浪に代打を送らず打席に立たせた理由も「上がり調子だったし、普通のピッチャーと違うし」と期待を込めていた。

 「まだ4勝でしょ。期待値からすると…、みんなも同じ意見だと思うけど、まあ立ち直りつつあるのじゃないかなという、手応えは感じたけどね」

 5連勝こそ逃したがようやく光が差した。藤浪も「今日に関してはうまくいった。その感覚をなくさないようにしたい」と新投法に手応えありだ。自己ワーストの7試合白星なし。暗く長いトンネルからも抜け出せそうな予感だ。

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