高山は2軍Cスタート 金本監督が示唆

 阪神・金本知憲監督(47)が27日、ドラフト1位指名の高山俊外野手(22)=明大=を高知・安芸の2軍キャンプからスタートさせる可能性を明かした。10月26日に修復手術を受けた右手有鉤(ゆうこう)骨は順調な回復を見せるが、指揮官は「新人は無理する必要はないから」と慎重に見極めていく。

 金本監督はダイヤの原石に拙速なプランニングを要求するつもりはない。この日、来春2月のキャンプ構想に言及し、ドラフト会議で自らクジを引き当てたドラフト1位指名の高山について、高知・安芸キャンプで2軍スタートさせる可能性を明かした。

 「(振り分けは)今から。(状態を)見てからになると思う。ルーキーはそんなに無理する必要もないんじゃないかとは思うけど。(途中からの1軍合流も)あるだろうし…」

 48年ぶりに東京六大学リーグの通算安打記録を塗り替えた世代屈指のヒットメーカーに期待するものは大きい。だからこそ、優先順位は故障の完治だ。今秋のリーグ戦で負傷骨折し、10月26日に修復手術したばかりの右手有鉤(ゆうこう)骨の回復状態をまずは見極めなければならない。

 高山は都内で仮契約を締結した25日、「今はリハビリとトレーニングをやっているところです。焦らず、できる限りのことをやっている。入寮までにはしっかりできるようにやっていきたい」と語っており、バットスイングの解禁は1月まで待たなければならない。

 術後の経過は順調だが、指揮官は26日の取材でも「競争の中に入って2月1日からバリバリ打って投げて走ってくれれば理想だけど、そこまで焦らせてもダメだし…」と発言。1位指名した経緯についてもかねて「(ケガのことは)分かって獲っている。手術のことも承知の上なので、そんなに焦ることはない」と話しており、いきなり1軍競争の輪に入れて無理を強いる必要性を感じていない。

 「入寮までにバットを振れるようにしたい。治れば100%で野球ができる。今のうっぷんも含めて、全力でアピールしたい」と高山は意気込むが、金本監督は親心のブレーキをかけながら、慎重に階段を上らせていく。

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