金本新監督が引く!ドラフトで初仕事

 阪神が、19日に監督就任会見に臨む金本知憲氏(47)にドラフト会議でのくじ引き役を任せることが18日、分かった。和田前監督が12年ドラフトで藤浪を引き当てるまで1位のくじ引きは12連敗。前年度も1位指名の早大・有原(現日本ハム)をくじで外しており、新監督にとっては初仕事にして重責を負うことになる。鉄人の強運に阪神の命運を託したい…。

 金本新監督が初仕事で大役を任される。新生猛虎の未来を占う運命のドラフト会議が22日に迫る。球団は17日に監督要請を受諾したばかりの新指揮官に「くじ引き役」を任せる構えだ。

 「本人とも相談するが、(球団内に)ぜひともやっていただきたいという声が多い。お披露目の席で大きな仕事になりますが、ファンも見たいでしょう。(球団から)新監督へのラブコールです」。球団幹部はそう話し、新たな象徴の強運と心中する覚悟を決めている。

 16日、高野球団本部長、佐野アマ統括スカウト、竹内アマスカウトディレクターらが大阪・野田の電鉄本社に出向き、坂井オーナーとドラフト戦略について会談した。県岐阜商・高橋純平投手(18)、明大・高山俊外野手(22)を1位指名の最有力であることを確認。両選手とも今ドラフトの目玉であり、指名に踏み切れば激戦は避けられない。とりわけ高橋は中日、日本ハム、ソフトバンクなど多ければ5~6球団競合の可能性が高い。

 くじ運勝負となれば、やはり千両役者の出番だろう。監督問題が長引けば南社長や高野本部長が大役を務めることも考えられた。だが、待望だったレジェンドOBの現場復帰で歴史的な名シーンを期待する声は高まっている。

 最近では、和田前監督が4球団競合の藤浪を引き当てた12年ドラフトが印象深い。だが、虎のドラフトと言えばイメージは負の連鎖。くじ引きは長く暗黒時代が続き、「藤浪の奇跡」まで1位指名のくじ連敗が12まで連なった過去がある。昨秋は和田監督が早大の有原をくじで日本ハムにさらわれた。今回敗れれば、また…。

 金本氏は自身が築いた前人未到の1492試合連続フルイニング出場について、「自分は運が強かった」と話したことがある。世界記録を樹立した強運に頼らない手はない。

 21日夜に都内で直前スカウト会議が開かれ、新虎将も同席する。高橋、高山、小笠原、オコエ…金の卵はフロント主導で選定済みだが、現場の長の意向も外せない。鉄人のお眼鏡にかなうサプライズ指名だってあるかもしれない。阪神は金本新監督の眼力、そして指先に命運を預ける。

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